7年経ったのに未だに関係が曖昧すぎる件。【名探偵コナン】【松田陣平】

ありがとな ハギ ページ30

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｢Aちゃんはさ、お前と同じで素直じゃねーの｣





｢……んだよそれ｣






苛立ちで今にも殴りかかりそうな俺を一度宥めたハギは、突然そんな事を言い出した





確かに俺はアイツの前だけでなくても素直になれねぇ所がある





アイツもアイツで俺と似て、感情を言葉にするのが苦手な性分だ





“似た者同士”と言われれば聞こえが良いが、問題事勃発が多すぎて互いに疲れ果てるだけだ





んな分かりきった事を今更言われたって、｢そうだな｣と同意する他ない





話の趣旨が全く分かっていない俺の顔を見て、ハギはもう一度口を開く







｢俺が見てる限り、Aちゃんもお前もお互い言いたい事の半分も言えてないんじゃねぇの？



だから毎回喧嘩になってると俺は思うんだがな｣





｢…｣





綾瀬に言いてぇ事なんて数えだしたらキリがねぇ





連絡した時だけじゃなく、昼食は毎日一緒に食いてぇ




アイツが作る飯は言わないだけで心の中では美味いって思ってる




んな無防備にへらへらしてんのもムカつく




アイツが可愛いなんてのは俺だけが知ってれば良い




アイツの蕩けたような表情も声も全部俺だけのモンだ




これら全てをアイツに言うなんざ、到底無理な話だがな







｢……ま、俺は陣平ちゃんをよーく知ってるつもりだから、本音を全てAちゃんに打ち明けろとは言わねぇよ



だけどな、言わなきゃ伝わらない事だってあるんだぜ？｣





｢……分かってる｣






頭に謝罪の二文字が浮かぶ




慣れないことをしなければなんねぇと思うと、思わず顔がこわばるのを感じた







｢…ンな顔すんなよなー！




陣平ちゃんさっきから表情固すぎ！顔怖すぎ！｣






｢……痛てぇわ｣






｢必死こいて頭使ってんじゃねーよ陣平ちゃんのクセに｣





｢おいテメェふざけんな表出ろ｣







人の頬を引っ張っただけでなく、小馬鹿にするような発言をかますハギ





酔っ払いの言うことにいちいちキレんのも馬鹿なのは分かってはいるが、とてつもなく殴ってやりたくなった






拳を握り締める俺に気付いていないのか、ハギは｢安心しろよー｣とほんのりと顔を赤くしながら続ける






｢Aちゃんは……お前しか見えてねーからよ｣






そんな酔っ払いの言葉は、俺の背中を押すには十分すぎたようだ









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更新不定期ですみません！


この節が終わったら募集した質問編と番外編書きます！

私が謝ればそれで解決する話→←お互い親友に怒りしかない

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