お互い親友に怒りしかない ページ29
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口から零れ落ちた言葉は、俺にしてはあまりにも弱々しかった
萩原は俺の言葉を聞いても何も言わずにビールジョッキを机に置き、ただ黙って俺の目を真っ直ぐ見つめていた
視線を逸らすにも逸らせず、俺も俺で萩原と見つめ合っていた
｢……んだよ｣
｢…いや？｣
あまりにも無言で見つめてくるもんだから、いたたまれなくなり萩原を睨む
萩原は薄っぺらい笑みを貼り付けている
｢いや？｣なんて言ったクセに、未だに俺を見つめるコイツは何やら言いたげな様子だった
それなのに、いつまで経っても口を開こうとしない萩原にだんだんイラついてきた俺は舌打ちを一つ零す
｢……言いたいことがあんならはっきり言えよ｣
｢…んじゃあ、言わせてもらうけどよ
＿＿＿＿＿＿＿＿なぁ、松田。
お前はまたAちゃん泣かせたいのかよ｣
萩原の纏う空気が変わったのが分かった
お調子者のコイツからはまるで聞かないような冷たい声色
俺を見つめているのは変わらない筈なのに、その瞳は明らかに怒気を帯びている
こんな風に怒る萩原は珍しく、思わず呆気に取られた
それと同時に、コイツの言葉が鈍器となって頭を殴られたような衝撃を受けた
｢お前は本当にAちゃんを分かってんのかよ｣
｢……別に俺はアイツを泣かせたいとは思ってねぇよ｣
｢…あのなぁ、俺はそういう事を言ってるんじゃねぇ｣
俺の返答にハギは｢ぜんっぜん分かってねぇ…｣と呆れた声を出した
｢お前ってAちゃんのことなんにも知らねぇんだな…｣
｢ふざけんな アイツの事なんか分かりきってるわ｣
萩原の言葉に思わずムキになる
綾瀬を知ったような口振りで話すコイツに少しだけイラッとした
｢お前達って何年目よ？｣
｢…7年目｣
｢7年経ってんのにAちゃんの気持ち、分かってあげられてねーんだな｣
｢……何が言いてぇんだ｣
さっきからわざと煽るような発言をするハギに、苛立ちが募る
お前に何が分かる
俺でも分かんねぇ綾瀬を、ただの友人であるお前が
そんな俺の怒りを見透かすように笑うハギは余裕だと言わんばかりの様子だった
｢俺はAちゃんが松田とどうしたいのか、そしてどうなりたいのか全部分かってるんだがな｣
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ひぃな(プロフ) - あやなさん» コメントありがとうございます！長い間レス出来ずに申し訳ございませんでした！！少しずつにはなりますが、更新していけたらなと考えております！ (2023年4月9日 1時) (
レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃな(プロフ) - 毛布さん» コメントありがとうございます！レス遅くなってしまいすみませんでした…！！嬉しすぎて泣きそうです…ありがとうございます🥲ゆっくりにはなりますが、更新していきたいなと考えております！！ (2023年4月9日 1時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
あやな(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2023年2月23日 20時) (レス) @page41 id: 98bb3c9760 (このIDを非表示/違反報告)
毛布(プロフ) - 普段ログインやコメントとは縁のない人間なんですが、面白すぎて、ページ進めるのがおしくなったり、凍結じゃないことを祈ったり、、。もう大好きな作品です！ありがとうございます！色々お忙しいとは思いますが、またお手隙の際はその文才供給お待ちしてます！😭 (2022年9月20日 14時) (レス) id: 438f9ebfc7 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃな(プロフ) - エリザベス女王さん» コメントありがとうございます！可愛いさは書く際に意識したポイントなのでご指摘いただけてとっても嬉しいです〜！！更新ゆっくりになりますがこれからもよろしくお願いします！ (2022年8月9日 11時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひぃな | 作成日時：2022年6月23日 0時
