7年経ったのに未だに関係が曖昧すぎる件。【名探偵コナン】【松田陣平】

お悩み相談はポアロまで ページ23

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貴方side







『ふるやぁぁぁ…もうやだぁ…』





｢誰です？降谷？そんな名前の従業員はポアロには居ませんけど？



ちなみに僕は安室透ですが？｣





『いいじゃんか別に



今は私と降谷以外誰も居ないんだから』





ランチの時間が終わり、まだ学生の下校には早すぎるこの時刻




店内にお客は私だけ




そして店員も降谷(今は安室さん)だけ




それを見越した私は、降谷にグチを言う為に態々この時間に来店した




シフトは把握していなかったから、単なる運だけど




私が降谷と呼ぶと、今は安室透のコイツは｢安室と呼べ｣と私を睨む




私はそれを無視して何杯目かのコーヒーを口に運んだ







｢……あのなぁ




どうしてお前は毎回毎回、態々僕のところに愚痴りにくるんだ｣






『だって私友達いないんだもん



…降谷！コーヒーもう一丁！』





｢居酒屋か



ここはカフェだぞ



それにそんなにコーヒーを水道水みたく飲むもんじゃない｣





とか何とか言いながら、降谷はコーヒーのおかわりを注いでくれた




コーヒーの良い香りが鼻を掠める








昨日の夜、ひっどい顔で泣きながら急いで帰宅した






追いかけてくる訳ないって事は十分分かっていたのに、それでも何処か期待していた自分がいた事にまた涙が溢れた






そのままベッドにダイブして死んだように眠った





朝起きて鏡を見てみると、あまりの醜さに思わず大きな声が出た





目元は赤く腫れ、涙で崩れたアイメイクはよれよれ





メイクを落とさないで寝たせいで下地も全て崩れて、まるでバケモノ




オマケに髪はキシキシ





これはマズいと思った私はすぐに風呂に入った





お風呂も済ませて気分が落ち着いてくると、昨日あった事が嫌でも思い出された





松田の頬をぶっ叩いた事も、重たい発言ばっかしてしまった事も、松田の前で泣いてしまった事も全部






せっかく体はサッパリしたと言うのに、昨日のせいで気分は最悪






だが幸運な事に、至極機嫌が悪い私は今日は偶然休みだった





心の底から感謝したよね





今の状態で松田に会うのは流石に気まずい





でも家にいても多分鬱が発症するだけなので、暫くどうするか考えて足を運んだのが降谷の元だった





アラサーの悩みはアラサーが1番よく分かってくれるはずだ

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