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漸く陣平の姿が女の子達の間から窺えた
どうやら陣平はうちのクラスに用があるらしい
｢うそ！！松田くん？！｣
｢え？誰借りに来たの？？｣
｢お題は何？｣
陣平は女の子達の声掛けを無視して一心に誰かを探しているようだった
その姿に、少しだけ胸が痛む
何故なのか分からないが、陣平が誰かを夢中になって探している
その相手がほんの少しだけ羨ましいと思ってしまった
陣平が辺りをキョロキョロしていたせいで合わなかった視線が、漸く私と合致した
その瞬間、陣平の目がガラリと変わり、表情が明るくなった
さっきまで騒ぐ女の子達が心底邪魔と言った険しい表情だったのに
｢やっと見つけたぞ！！｣
『え？』
｢取り敢えず、来てくれるだろ？｣
『うわ、』
陣平にがっと腕を掴まれ、そのまま応援席を抜けて走り出す
後ろから女の子達の絶望の声が聞こえた
｢禁断の恋なの？！｣
そんな声も聞こえたような気がしたけど無視だ無視
『じんぺ…！ずっと私探してたの？！』
｢そーだわ！お前のクラスの方見たのに最前列に居ないたぁ、お前！俺の事見てもなかったな！｣
『ごめ…！クラスの子の気迫に負けた！』
こんな風に話してはいるが、聞きたい事は1つだけだった
『ね、！お題って何…？』
｢んぁ？……これ｣
陣平は少し考えるような素振りを見せ、お題を口にはせずに私に見えるようにお題の紙を突き出した
お題を見て目を見開く私に、陣平はニッと笑った
｢コレ見た瞬間、お前しか浮かばなかったわ｣
『もう陣平のバカ！適当な女の子連れてけばもっと軽々ゴールできたじゃん！』
｢はぁ？！んな適当な女選ぶヒマあったらお前の事探し出す方が早ぇだろ！！｣
そうかもしれないけど…！
あぁぁぁぁもう、恥ずかしすぎて顔熱すぎ…
｢それによぉ、｣
『…？』
｢俺はAを連れて、2人でゴールテープを切りたかったんだよ｣
『ば…………ｯ！！
〜ｯ！もう！！陣平私の反応で楽しんでるでしょ！！』
顔面真っ赤っかの私を見て、陣平は｢それもあるな｣と笑っていた
片割れが何考えてるのかさっぱり分からない
『………お題、皆の前で公表したら私明日から学校来れないよ？』
｢あ？公表なんかしねぇわ｣
『……え？いいの？』
｢ああ。……俺らだけの秘密な｣
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ひぃな(プロフ) - 凡人さん» コメントありがとうございます！一気読みしてくださったんですか！？好きすぎるなんて嬉しいです(;_;)更新頻度不安定にはなりますが、これからも頑張りますので読んでいただけると幸いです！！ (2022年6月14日 23時) (
レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
凡人 - コメント失礼します！作品好きすぎて一気読みしちゃいました〜！続きが楽しみです、無理のないように更新頑張ってください！応援してます💪 (2022年6月14日 22時) (レス) @page40 id: a488a8e9b0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃな(プロフ) - RIOさん» コメントありがとうございます！続きを読みたいと思ってくださるような作品を書くことができて嬉しいです！作者は学生の為、今後定期考査や大会を控えているので更新は曖昧になりますが、これからもよろしくお願いします！ (2022年6月14日 7時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 続きが読みたいです！ (2022年6月14日 2時) (レス) @page37 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃな(プロフ) - いーすとさん» いーすと様コメントありがとうございます！！その一言が小説更新の原動力です！！！！嬉しすぎて飛びます！！ (2022年6月12日 23時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひぃな | 作成日時：2022年6月8日 21時
