【名探偵コナン】私は1人じゃ生きられない。【松田陣平】

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お願い………あ、そうだ




リレー頑張ったら聞いてもらう約束だった






『…覚えててくれたんだ』



｢当たり前だろ｣







まさか陣平自身が約束を覚えててくれると思ってなかった




それだけでも私にとってはかなり嬉しいご褒美なのだが…





『何でも良いんだよね？』




｢ロクでもなかったら却下だけどな｣





きっと陣平は大半のことは叶えてくれるんだろう



私が陣平に甘いように、陣平も大概私に甘いのだから






『……ちょっと恥ずかしいんだけど』




｢おぅ｣





少し陣平が身構えるのが分かった



私も私で、何故かちょっとだけ緊張する






『………………………お姫様抱っこ、して欲しい』





よし言い切った


あとは陣平からの反応を待つだけ…




｢……はぁぁぁ｣



『…え』




陣平は長い溜め息を吐き出し、頭をガシガシとかいた




思ってもいなかった反応に、嫌なのかな…？と不安でいっぱいになる




確かに私、重そうだしな



こんな女より、もっと女の子らしい女の子の方が良いに決まってるよね




俺折れるかも…とか思ってたらどうしよう





『…じんぺ、嫌なら＿＿』




｢そんなんで……｣




『え？』




言葉を遮られた



少し頬を赤くしながら私を見据える陣平は、見るからに照れているようだった




｢そんなんで良いんか｣




『うん…………ひゃっ…！』




いきなりの浮遊感に変な声が出たんだけど…恥ずか死にそう




『お、重くない…？！』



｢あ？舐めてんのか｣




ギロっと睨まれた 怖い怖い




｢お前の3、4人くらい余裕だわ｣




それは嘘じゃん




でも余裕なのは本当らしい



私を抱えながらでも軽快に歩いてるし




『…えへへ』



｢そんなに嬉しいか？｣



『うん。夢だったんだ！


彼氏に体育祭でお姫様抱っこしてもらうの！』



｢……俺は彼氏じゃねぇけどな｣




『陣平は彼氏よりも特別！』





そう笑顔で伝えると、陣平はそっぽを向いて｢…そうかよ｣と小さく呟いた




耳真っ赤で可愛いなぁ







『お願い、叶えてくれてありがとね』





｢…………お前の頼みなら、いくらでも叶えてやるよ｣






胸が幸福感でいっぱいになる




片割れが愛しすぎて堪らない





嬉しすぎて思わず、『陣平大好き！』と陣平の首周りにぎゅっと抱きついた
















｢お、Aお姫様抱っこされてんのか？｣




『ヒロくん！良い所に！！写真撮ってくれない？』

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