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「ゴールテープを切ったのは……ッ!!
鬼塚教場_____ッ!!!」
実況の声にわぁぁぁぁぁッ!!!と歓声が上がる
ゴールテープを切った私は、その場で立ち止まり肩で息をする
するとそこへ、ドタドタと荒々しい足音が近づいてくる
『え…何……?』
「A___ッ!!!」
何かに包まれ、いきなり視界が真っ暗になる
声ですぐに小野班長だと分かったが、振りほどく気力も抱き締め返す気力もなく、ただただ受け止めた
「ほんとよく頑張ったよ!!私がもっと速く走れればもっと楽に走らせてあげたのに……ごめんねお疲れ様!」
『はんちょ…おつかれ……だいじょーぶだよ。はんちょのせいじゃないし、ハギがもっと頑張れば良かっただけだから…』
「あれ?案外あと三周は行けそうなくらい元気じゃない?」
『………ハギいたの?』
「Aちゃんおつおつ!!ほんっとに速かったね!
流石だよ!高校の時陸上部に執拗く勧誘されてただけある!!」
『あーもううるさい静かにして…!大体あの応援何…
鬼塚教官出してくるとかほぼ脅しじゃん…』
まあ脅しなら陣平の方が何百倍も脅しだったけど
「Aお疲れ!ホントにゴールテープ切っちゃうなんて凄いな!」
「よくやったなA これで教官も許してくれるんじゃないか?」
「まさかここまで速いとは思わなかった!!今日のMVPはお前だな!!」
上からヒロくん、降谷、伊達班長だ
皆揃いも揃って脱力中の私の頭を撫で回す
鬱陶しいし暑苦しい筈なのに、その温もりが心地よくて優しくてなんだか甘えてしまう
『えへ 私頑張ったでしょ?』
「白熱だったな!!!手に汗握ったぞ!」
小野班長に支えられながら、死ぬ程褒められるのはそろそろ恥ずかしいのだが
疲れて極力動きたくないのもまた事実
「A!」
小野班長女の子なのに私の事支えられるんだ 逞しいなとか考えていると、後ろから私を呼ぶ声が聞こえた
振り返らずとも分かる、陣平の声にまたもや全身の力が抜ける
心の底から安堵を感じた
『じんぺ…』
「おい コイツ借りるぞ」
「了解 また後でねA」
『ありがとね 小野班長』
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ひぃな(プロフ) - 凡人さん» コメントありがとうございます!一気読みしてくださったんですか!?好きすぎるなんて嬉しいです(;_;)更新頻度不安定にはなりますが、これからも頑張りますので読んでいただけると幸いです!! (2022年6月14日 23時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
凡人 - コメント失礼します!作品好きすぎて一気読みしちゃいました〜!続きが楽しみです、無理のないように更新頑張ってください!応援してます💪 (2022年6月14日 22時) (レス) @page40 id: a488a8e9b0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃな(プロフ) - RIOさん» コメントありがとうございます!続きを読みたいと思ってくださるような作品を書くことができて嬉しいです!作者は学生の為、今後定期考査や大会を控えているので更新は曖昧になりますが、これからもよろしくお願いします! (2022年6月14日 7時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 続きが読みたいです! (2022年6月14日 2時) (レス) @page37 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃな(プロフ) - いーすとさん» いーすと様コメントありがとうございます!!その一言が小説更新の原動力です!!!!嬉しすぎて飛びます!! (2022年6月12日 23時) (レス) id: f3d161dc85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひぃな | 作成日時:2022年6月8日 21時