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「あ、ちょっと先行かないでくださいよ！」
「森本くんがからかうから」
「すみませんって！」
少し後ろから走ってきて、また私の横に並ぶ。
「そういえば今度飲み会ありますね」
「あー、会社のね…」
「行かないんすか？」
「ううん、迷ってたんだけど結局断れなくなっちゃって」
「そっかぁ…じゃあ俺も行こっと」
じゃあ…って、
私が行くから俺もみたいな言い方。
私だって大人なんだしそれくらいじゃ動揺しませんよ？
だけど森本くんは、ちょっと罪な男だと思うな。
「ん？なんすか？」
「いや、」
やばい、ちょっと見つめすぎた。
「あ、じゃあここで」
森本くんと帰る時にいつも別れる交差点で足を止めた。
「ここから一人で大丈夫ですか？」
「え？」
「おばけ怖いかなって」
「だから別に怖がりじゃないってば」
なんならいつも帰ってる道だし。
「すみません(笑)」
「私はすぐそこだし大丈夫だから、森本くんも早く帰って休みな？」
「分かりました、おやすみなさいAさん」
「うん、おやすみ」
また明日ね、って歩き出したけど、
なんだか視線を感じて。
振り返ってみたら森本くんはまだこちらを見ていた。
ぱっと笑顔になったと思ったら両手を上げて私に手を振る森本くんは無邪気で思わず笑がこぼれる。
うん、可愛い後輩だ。
私も小さく手を振り返して、自宅へと帰った。
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雅(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！読んでて表情筋全く仕事してませんでした、、終始キュンキュンしっぱなしで余韻に浸ったまま眠れそうです(笑)こんな神作を生み出して下さりありがとうございます！ (2023年3月23日 1時) (
レス) @page41 id: 510ee6a3ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiina
| 作成日時：2021年2月11日 21時
