些細な幸せ。(Hokuto side) ページ21
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「っ、ﾋｯｸ……うぅ、」
夜中、隣でモゾモゾと動いている様子の彼女。
聞こえてくるすすり声に薄らと目を開けてみれば
俺に背を向けて肩を震わせていた。
「A…？」
名前を呼べばピクリと反応して、
ゆっくりと涙目のまま俺の方を見た。
「泣いてる？どうした？」
「ほくと、っ……」
「ん？」
「怖い夢…見た………」
「は？」
思ったよりも簡単な答えに思わず声が出た。
……怖い夢？
「はぁ、なんだ、もっと深刻な問題でも抱えてんのかと…」
「ご、ごめんなさい(泣)」
ため息をついた俺に申し訳ないと思ったのか
起こしちゃってごめんねって、シュンとしてる。
「ん、おいで」
「え…でも、」
「いいからおいで」
ポスンと俺の腕の中に抱きついてきたA。
「俺が気づかなかったらひとりで泣いてるつもりだった？」
「うん…」
「ったく、別に迷惑だとか思わないから」
抱きしめた手でトントンと背中を叩いてやれば
安心したように笑った。
「だけど北斗、私もう怖くて寝れないぃ…」
「ふっ、A子供みたい」
「う…だって…」
Aの性格上、迷惑はかけたくない、自分で何とかするって言うタイプだからこうして甘えてくれるときって可愛いんだよね。
俺としてはもっと頼ってくれればいいのに、とはいつも思う。
「俺がついてるから大丈夫、朝まで離れないよ」
「ほんと？」
「うん、約束する」
嬉しそうに微笑んだAは俺の腕の中で、気づけばすぐに寝息を立てて眠っていた。
「…………早すぎ(笑)」
俺がいることで安心させてあげられたのかなと思うと嬉しいし、無防備に眠る姿を見ていると俺まで胸がギューッとなる気がする。
ふとしたときに、好きだなぁって思うんだ。
「A、おやすみ。」
もうすっかり夢の中にいる彼女の唇にキスを落として、
いつまで経ってもこうして2人でいられますように
そう思いながら俺も目を閉じた。
fin.
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のぞみ(プロフ) - Hiiさん» 分かります、呼べたら冥土の土産はもう十分ですねw (2019年1月14日 1時) (
レス) id: 0a123ac5bc (このIDを非表示/違反報告)
Hii(プロフ) - まてぃ子さん» わ〜こちらこそです！よかった！！ぜひぜひこんな作品ですがこれからもたくさん読んでやってください(＞＜) (2019年1月10日 0時) (レス) id: eba973f29a (このIDを非表示/違反報告)
まてぃ子(プロフ) - Hiiさん» めちゃめちゃきゅんきゅんしました有難うございます(;_;)これからも応援してます(;_;) (2019年1月9日 23時) (レス) id: 59ad6f6149 (このIDを非表示/違反報告)
Hii(プロフ) - のぞみさん» ほっくんをお兄ちゃんと呼べる日が来たならそれはきっと私の命日(え？笑) (2019年1月9日 22時) (レス) id: eba973f29a (このIDを非表示/違反報告)
Hii(プロフ) - まてぃ子さん» こちらこそリクエストありがとうございました！なんだか長くなってやっと書き終えたのですが、楽しんでいただけたら嬉しいです！(泣) (2019年1月9日 22時) (レス) id: eba973f29a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiina
| 作成日時：2018年12月9日 22時
