北斗くんだけ。3

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「Aさ、週末空いてる？」

「へ…」

「どっか行く？」

「先生、と…？」







そう、と頷いた北斗先生。








「行くっ！！！！！！」








ガタンっと、つい勢いよく立ち上がってしまって
落ち着いて、なんて笑われた。








「なーんか俺の彼女が不安そうだしね、好きなとこ連れてってあげてもいいけど」

「おれの、かのじょ……へへっ」

「能天気な奴だな、もう機嫌直ってんじゃん」









だってだって、デートのお誘い！

どこ行こう？何しよう？








「ふっ、ほんと好きだね俺のこと」

「当たり前ですよ、好きです！！」








どれだけ想ってても伝えても足りないや。









「俺、ちゃんと言ったことなかったね」

「…？」

「A、好きだよ」

「っ！！せんせっ、」

「自分のほうが俺のこと好きだとか勝手に思わないでよ？全然そんなことないから」









本当だ、私、北斗先生に好きって言われたの初めてだ。

どうしよう。

きっと今、私すごくニヤけてるんだと思う。








「ふふ、先生だーいすき」

「はいかわいいかわいい」

「え、ちょ、急に雑じゃないですか！！」







ぽんぽんって、これまた雑に私の頭を撫でる。







先生の照れ隠し。

そう思ってもいいですか？








「デート、楽しみにしてますね」








そう言って横を見れば、微笑む先生と目が合った。








「ま、今日の勉強の頑張り次第だけど」









優しい表情と裏腹に鬼みたいな言葉。









「え、、え！？まってそんなの聞いてない！」

「今言ったからね。さ、頑張ろうかAちゃん？」








まだまだ放課後のお勉強会は始まったばかり…。









fin.

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