第二十三話「予感と次の地」 ページ2
咲夜は目を見張った。
「…ええ、私は今幸せよ」
―――久しぶりに、心から笑った気がした。
「さて、俺はもう行くよ。咲夜は…と思ったけど元々咲夜たちが先に行くもんな」
「別に気にしないで。タイミングが一緒ってだけじゃない」
咲夜たちの任務はそれほど遠くない。だが炭治郎たちはそれなりに距離があるため出発日が被ってしまったらしい。
「炎柱によろしくって言っておいて」
―――また、共闘ができる日を待っている、ってね。
「分かった!煉獄さんに必ず伝える」
炭治郎が去った後、咲夜は嫌な感触がした。ぽっかりと胸が開くような感覚になる前の、胸のざわめき。
「……気のせい…か?」
あまりに小さく、一瞬の出来事だったため、咲夜は特に気に留めず、レミリア達と合流した。
「結局なんだったの?」
妖夢が咲夜を見上げる。
「……なんでもないわ」
「……まあ、深く干渉するつもりは無いけど。色々あるだろうし」
咲夜は妖夢のらしくない発言と表情に驚いてしまった。妖夢にも何かあるのだろうか、勘繰りたくなるが、彼女が自分のことを不問にしたため、聞く権利はなかった。
「おーい2人ともー。任務の確認と作戦を立てるわよー」
レミリアが大声で2人を呼ぶ。姉妹2人はさっさと先に歩いており、大袈裟に手を振るフランの姿があった。
「私達も行こうか」
「ええ」
咲夜と妖夢が2人を追うため走った。
どれくらい経っただろうか。と妖夢が顔を上げると、もう目的地は目と鼻の先だ。かなりの間話しながら電車に揺られていたらしい。
「―――……と、これが今回の任務と作戦ね。質問は?」
「ないよー!」
「ないかな」
「おじょ……麗魅。それは十二鬼月の可能性もあるということですか?」
「そう、なるわね。でもまぁ、そんなに心配することないわ。
「……承知しました」
ちょうど終わったらしく、各々返事をした。
レミリアの話を少し要約すると、今回は行方不明者が多数発生しているある大きな市に調査をしに行くといった内容だ。
鬼がいたら倒して欲しいとも言われている。
強さが分からないらしく、本来なら念の為柱が行くような内容らしい。
だが、生憎誰も行けるものがおらず、位が甲であり、その次に強いと判断されたレミリアたちに白羽の矢がたった、ということをレミリアから二人に聞かされた。
文が長い(自分で考えた)
電車が止まり、目的地へと足を下ろす。
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作者名:はさき | 作成日時:2020年11月6日 19時