片思いアンバー《岩田剛典》

ボーダーライン ページ6

.




Aside








｢…よく見てくださってるんですね。｣


岩｢否定はしないんだ？｣


｢あ、｣









…しまった。


そうだよね、否定すればよかったのに




自分で墓穴掘っちゃった。










岩｢いいよ、そうだとしても俺そういうの気にしないし。｣


｢ありがとう…ございます…｣


岩｢だから、葉月さんのこと教えてくれない？
秘密にしてほしいって言うなら、絶対誰にも言わないから。｣









" 絶対 "









私がこの世で１番信用してない言葉



絶対って言ったのに、簡単に裏切った


私のことなんてまるで考えてくれなかった









ごめんなさい。









私を知りたいって歩みよってくれただけかもしれないけど、

まだ信用できないの









信じることが怖いの









だから、全部は教えてあげられない








｢答えられる範囲ならいいですよ。
教えてあげても。｣



岩｢じゃあ、なんでそのブレスレッドいつもつけてんの？｣



｢これは、、、お守りなんです。｣



岩｢お守り？｣



｢なにかわかりますか？この石｣








これは誕生石をブレスレッドにしたもの


母から貰って特別な思いが込められてる








｢これパワーストーンなんです。
６月の誕生石。
アンバーって言うんですけど知ってますか？｣


岩｢琥珀？｣


｢当たりです。やっぱ賢いんですね。｣


岩｢そんなことないけど。で、なんでお守り？｣


｢気持ちが落ちてる時に持ってるといいって言われてて。
だから、肌身離さずつけてます。安心できる気がするから。｣


岩｢へぇ〜。綺麗だよねそれ｣


｢はい、お気に入りです。｣









本当はそれだけが理由で毎日つけてるんじゃない。

もっと大きな理由がある。







だけど、それは教えない





それが私の引いたボーダーライン






.

聞きたいこと→←真っ直ぐな目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す