one’s love 3 《登坂広臣》

奪われる ページ10

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Aside




楓と晴美と別れて、１人帰路につく



久々にたくさん笑えて





幸せな１日


明日もこんな１日にしよう





そう思いながら、トボトボと夜道を歩く







最近は相変わらず無言電話はあるけど、変なメールは届いてなくて



何より、今日が楽しすぎて






少し油断しすぎてた


このまま何もなく時間が解決してくれる


そう信じきってた







無事に家について、いつもの流れでそのまま郵便受けを確認する





郵便受けに届くものなんて、水道代やガス代の請求書とかセールスの人が入れたチラシぐらい





それなのに





開けた瞬間、中からバサバサと何かが大量に降ってきた









｢…なに？｣









しゃがんでそっと拾い上げた１枚




寒気がして自分の体が震えだすのがわかった








｢…なにこれ、、何でこんな、、、｣








そこに落ちていたのは大量の写真


どれこれも私の写真で








その全部が撮られた場所は








間違いなく私の家だった






全部、私の家を盗撮した写真



隠しカメラでも置いてないと絶対に撮れないような写真ばかりで





下着姿の私が写ってるものまであった









恐怖で息が荒くなる









地面に落ちてる残りの写真を全部拾って、走って家の中に入る






どこかにあるはずのカメラを必死に探した






荒れ狂う様に部屋をぐちゃぐちゃにして






見つけ出した５つのカメラ





体から力が抜けてストンと床に座りこんだ






ﾌﾞｰ…ﾌﾞｰ…




その瞬間、携帯が鳴り響く




悪い予感しかしない




忘れかけてた不安が私を襲った





届いたメールをそっとタップすると、そこには









“ その写真が流出したらもう芸能界では生きていけない ”


“ ワタシがあなたを潰してあげるよ ”








｢…っっ！！｣






絶句して言葉なんか出なかった



時間が解決してくれるなんて嘘







ストーカーなんかじゃない








私のこと、心底憎いんだ









私から何もかも奪うつもりなんだ




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