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「優斗!!」
「そ、うやん?」
優斗は自分の部屋に鍵を閉めて隠れていたようだった。
俺だと分かって、部屋の鍵を開けてくれた
「...あり、がと」
「よかった...」
「ごめんね...俺が家に帰らせたから」
「いいよ。どうせ学校に行っても何かされる事は分かってたし。」
優斗は感情が無くなったというか、目が光を失っているように見えた
俺は思わず優斗を抱きしめてしまった
「え、そ、そうやん?」
俺が黙っていると、優斗も俺の腰に手を回してくれた
「優斗?」
「うっさい」
優斗の耳は心做しか赤くなっているように見えた
「ただいまーあれ、2人ともどこいるの?」
ママが帰ってきて、俺らは慌てて下に降りた
「今日は話があって帰ってきたの」
そうママは切り出した
「お母さんね、異動になったの」
「「え?」」
「で、これは二人で決めて欲しいんだけど。このままこの家に住むか、3人で異動先に行くか。1週間のうちに決めて?」
「...わかった」
3人で異動先に行く方がいいのかな...
優斗、あの学校にずっと置いとくわけには...
「ねぇ、そうやん」
「ん?」
「そうやんは残りたい?それとも着いていきたい?」
「俺は、3人で異動先に行く方がいいかな」
「...そっか。俺、迷ってるんだよね」
「え?」
迷ってる...優斗からそう言われるとは思っていなかった。
「みずっくんとはしもっちゃん、作ちゃんがここにはいて。異動先に行ったら誰も知らない状態で。」
「みんなと別れたくはない...でも、 異動先に行けば今みたいなことはなくなるかもしれない。ただ、異動先に行けば絶対今みたいなことにならないって確証がない。」
「もし、異動先でもこんな状態になったら...俺はどうなるんだろって...怖くてッ」
優斗は最初は淡々と話していたが、だんだん涙声になってきた
「だから、分かんない...俺は、どうするべきなのかって...」
...多分、どうしたいかは決めてる。でも、他の人の事を考えて悩んでるんだろう
「...俺は、自分の居たいほうにいればいいと思う。誰かがどうとか以前に、自分の気持ちに素直になるべきじゃない?」
「...そう、だよね。ありがと。...俺は、ここに残りたい」
「分かった。じゃあそう伝えとく。でも、無理は禁物だからね。」
「うん...ありがと」
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ミナーきしれん&みちながー(プロフ) - りーさん» ありがとうございます!夏休み前で少し余裕が出来たんでちょくちょく更新させてもらいます^^ (2019年7月8日 22時) (レス) id: 25c43ab4f1 (このIDを非表示/違反報告)
りー - 更新ありがとうございます!少しずつでいいので頑張ってください! (2019年7月7日 20時) (レス) id: 764e06a67a (このIDを非表示/違反報告)
ミィナ サブ - 皆さんコメントありがとうございます!先日テストが終わりましたので、また少しずつ更新していきます。(ただ、またすぐテストがあるんですよね…)なるべく更新できるよう頑張ります^^; (2019年6月23日 0時) (レス) id: 3d39144444 (このIDを非表示/違反報告)
ルマンド - うわーこの話凄い好きです!気長になってるので頑張って下さい! (2019年6月17日 0時) (レス) id: 8600a6ad35 (このIDを非表示/違反報告)
りー - とても面白いです。続き楽しみにしてます。 (2019年6月10日 17時) (レス) id: 764e06a67a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミィナ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/0jm32959291/
作成日時:2019年6月2日 17時