＿＿＿＿＿＿＿＿R.H ページ24
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「優斗ー、A借りていい？」
「んだよー、もっさん邪魔すんな！」
「はい借りまーす」
座っていた日南の手を掴んで連れ出したのは橋本だった。
階段の踊り場へと連れてきた橋本は、どうぞと少し不器用に包まれた袋を渡す。
「もしかして涼くんもホワイトデー？」
「あ、やっぱり先越されてた？」
「残念だったねー」
ケラケラ笑いながら袋を両手でぎゅっと握った日南。
それを見て頭を撫でた橋本は、味の保証はされてるよなんて言いながらニヤリと笑った。
「え、手作り？」
「うん。だってAも毎年手作りしてくれるじゃん？」
「すごーい。さすがだね」
「ま、1人分だしね。ラッピングは上手くいかなかったけど、中身はばっちし！」
「食べてみていい？」
「ふは、どーぞ」
乱れかけたラッピングを解いて中から出されたのは、1口サイズのクッキー。
おぉ、と声を漏らした後、サクリと1つ摘んだ。
「ど？」
「…ん、美味しい！」
「まじ？良かった〜！」
「さっすが〜！」
太陽のように笑いながらまた1つ食べた日南に、橋本は笑みを零す。
日南の幼い頃、“小動物時代”と呼ばれる頃から日南を見てきた橋本。
当時は怖がられていたが、今では頼られる兄のような存在へと昇格した。
だからこれからもずっと、兄妹みたいだねと微笑まれる存在でいたい。
♡クッキーの意味
＿＿＿＿＿＿＿＿あなたは友達のままで
･
＿＿＿＿＿＿＿＿M.I→←HappyWhiteday！ Y.T
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作者名：まれぴゅま
| 作成日時：2020年2月24日 11時
