嫌い【ＷＴ】 (ページ9)

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ぶるっくside
起きると周りには誰もいなかった。
え？もしかして寝ちゃってた？
次の時間は理科。移動教室だ。
やばいやばい！急がなきゃ！
ファイルを取るためにロッカーへ歩いていくとぴちゃりぴちゃりと音がする。
ん？ぴちゃりぴちゃり？
ここは教室だよ？水音がするわけがない。
―ゴポッ
え？まるで液体が一気に出てきたみたいな...ほかに誰かいるの？
水音がする場所に近づいてみるとそこには机に突っ伏した佐々木さんの姿。
佐々木さんか、寝てるだけでしょ。
―ゴポッ
先ほどよりはるかに近くで音が聞こえた。
よく見ると佐々木さんの机からはみ出した手から赤い液体が次々と床に零れ落ちている。
ぶる「佐々木さん？」
彼女の顔を見ると物理的に真っ赤で眼は閉じている。
ぶる「佐々木さん！？」
思わず掴んで揺さぶりそうになる。「衝撃は与えないで」といっていた先生の声がこだました。
ぶる「誰か、誰かいませんか！先生！」
僕は今まで悪口を言ってきたことも忘れて叫ぶ。
さすがにここにきて助けないのは人としてあり得ないからね。
先生「どうしたんですか赤武さ...佐々木さん！？救急車を呼んでおきます。赤武さん、何か知ってることがありますか？」
そういって救急車を呼んだ先生に僕は返事をする。
ぶる「起きたらこうなってて...。」
先生「なるほどね。赤武さんは一応保健室に行きなさい。」
ぶる「は、はい。」
僕はいくらか動揺している心で保健室に行った。