王道ヒドインなお姉ちゃんは…。【オリジナル】

転向してきたよ♪ ページ3

｢転校生? こんな時期に、しかもいきなり…｣
｢男かな、女かな。楽しみだなぁ…｣

みんなの声が聞こえてくる。皆良い人そうだし、仲良くなれるといいなぁ。

｢入ってきていいぞ、富家耶ー｣
乃恵留｢はーい!｣ﾊﾞｰﾝ

全然力入れてないのに、またドア壊れちゃった。なんでうち以外のドアってこんなに壊れやすいんだろう。

｢あー、いいいい。後はこっちで何とかするから｣
乃恵留｢ふぇえ…ごめんなさぁい｣ｳﾙｳﾙ
｢いや…いいから早く自己紹介してくれ。頼む｣

先生はとてもつらそうな顔をしてるけど、具合でも悪いのかな?
教卓の前に立って、皆のほうを向いて自己紹介をする。

乃恵留｢富家耶乃恵留です。よろしくね｣ﾆｺｯ
ﾓﾌﾞ｢(か、可愛い///)｣ﾎﾟｯ

あれっ、また顔を赤くしてる人がいる。転向のたびにこうなるけど、熱でもあるのかな。
不思議に思いつつも、席に着く。隣の人は、えーっと…。

乃恵留｢はじめまして!えーと…｣
｢山田英一です。えっと…｣

山田くんは僕を上から下まで見て、すぐ口ごもってしまった。何か言いづらそうだけど、僕の顔に何かついてるのかな?

乃恵留｢ふぇ?どうしたの?｣
｢…いや、なんでもない。人の外見についてとやかく言うのもどうかと思うし…｣

たずねる僕から視線を逸らしながら、山田くんは何か呟いた。声も小さいし、全然聞こえないよ。

｢富家耶は知っての通り、富家耶Aの姉だ。まあ、仲良くしてくれ｣

先生がそういったあと、ちょうどチャイムが鳴った。


――――
おぱあああああああああああああああああ！！！((←
全細胞がヒドインを拒否しています。想像以上に難しいですね、脳内御花畑の人視点。←
次の話は、いよいよ乃恵留の秘密に迫ります！

王道ヒドインなお姉ちゃんは…。→←お姉ちゃんが来ました。

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