君は太陽 (ページ17)

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「オフの日に空いてたのこれしかなかったんだけど良かった、？」

『むしろこれ見たかったの！！それに私は優斗といれるだけで嬉しいからさ』

「やっぱ美嶺には敵わねーわ笑」

誘っておきながら結局俺のオフの日に合わせることになってしまって

席が空いてたのは感動すると話題の恋愛映画。

ただ物語の設定が病気の女の子とそれを支える男の子のお話で

何かと俺らに重なる部分があって少しためらってた。

『ぐすっ、うぅ…泣』

映画が始まってものの数分で隣にいる美嶺は泣いていて

そんな姿を見ると心が苦しくて俺も涙が出そうだったけど

それをぐっとこらえて手を握ってやることしかできなかった。

『いやーほんと感動した笑』

「…すっごいよかったね」

『感動しすぎてめっちゃ泣いちゃったもん笑』

「お前ずっと隣で泣いてたもんな笑」

美嶺が強がってるのは気付いてたけど

俺もそんな美嶺を見ても笑って強がることしかできなくて。

『ありがと、優斗。かっこいいとこあるね』

「え？」

『分かんないならいいですー！』

「チャハッ、勝手に拗ねんなって笑」

『じゃあジュース一本でチャラね笑』

「お前なんだよそれ笑」

俺は鈍感だから気付かなかったけど

美嶺のその言動が照れ隠しからだってのが分かるのはすぐ後のお話。