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Story329 ページ42

もう一度、みんなが集まった。自称神様も含めて。


「さぁて、決断するためにまだ時が必要なら、後少しだけは待てるよ。でもできれば、彼が帰るときに一緒に帰れると嬉しいなぁ」


のほほんとそんなことを喋る自称神様を睨みつける。何その言い方。急かしてるのと一緒じゃん。なんて思っていたら、行冥さんが口を開いた。


「その必要はない。我々の結論は、すでに出た」
「ふーん。なんとなく予想はつくけど、それを聞こうか」
「我々は全員、こちらの世界に残る」
「え!?」


行冥さんの言葉に驚いたのは、私だけ。きっと私が話している間にみんなの間では共有したことなのだろう。うんうんと頷いていた。輝利哉くんも、どこか晴れやかな笑顔でそれを聞いている。


「…え?」
「それで自称神様。我々がこちらに残るにあたり、戸籍や今までの経歴などの改竄は可能ですか?」
「もっちのろん!ボクを誰だと思ってるの?神様だよ?」
「あらあら、本当に不審な自称神様ですね」


コロコロと笑いを転がすしのぶちゃんの声が右から左に流れていく感じがした。え?今なんて言った?


「A、地味に話ついていけてねーでやんの」
「普通驚くところだろう。よりにもよって全員、同じ結論を出したのだからな」
「うむ!仲が良いのはいいことだ!だがこれでライバルも増えたということだな!」


天元と小芭内、杏寿郎の会話が、頭の中に残らない。


「こりゃ、家探しはし直しかもなァ」
「前にAが言っていたけど、もういっそアパート買っちゃった方が早くない?」
「その方がいいかもな。集まりたい時に集まればいいし」
「うむ…。一人で過ごす時間というのも、大切なものだ」
「家庭菜園がやりたい…」


実弥の、無一郎の、玄弥の、行冥さんの、義勇の言葉が、体に残らない。


「そうなると条件から考え直さないといけないわ!Aちゃん、私もスマホの契約がしたいのだけれど、電気屋さんに付き合ってくれない?」
「後は経歴をどうするかですね。自称神様、いつまでにまとめればいいですか?」
「数日中に頼むYO!」
「ウゼェ」


自称神様のその言い方だけ癪にきて、つい突っ込んで。


「Aさん。改めて…皆を、よろしくお願いいたします」


輝利哉くんが頭を下げてきて。みんなも、よろしく頼むと頭を下げてきて。


「え、あ、不束者ですが…」


(見当違いな返事をしてしまったくらい)
(私は混乱してしていた)

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灯霧(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます。いまとてもバタバタしているのですが必ず更新いたします! (2022年7月19日 21時) (レス) id: e0bf1f0d56 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年7月14日 2時) (レス) @page47 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - pppさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて光栄です!この先をどう進めていこうかというなは決めているのであとは書く時間だけなのですが…なかなか難しくて申し訳ありません。でも最後までやりますのでお待ちください! (2022年5月23日 14時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
ppp - この作品が好きで最初から何度も読み返してます。更新、なかなか大変かと思いますが、続きを楽しみにしております。 (2022年5月22日 20時) (レス) id: f728de7b66 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - むるさん» ありがとうございます、励まされます! (2022年3月28日 21時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灯霧 | 作成日時:2021年12月4日 15時

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