Story315 ページ28
一度落ち着いたあと、輝利哉くんはみんなに向かい合った。
「さてと、現状は伺いました。それでもしかしたら、産屋敷や私、そして鬼殺隊に義理だてしている者もいるかもしれないと思いまして、今回こちらに来させていただいたんです」
「今の時間は頑張って並行くらいにしてるから、経過時間は気にしないでいいよ☆」
「たまには役に立つのね、あんた。…それで輝利哉くん、話って？」
「まずは、Aさん。今一度、貴女に感謝を。彼らを保護してくれて、本当にありがとうございます。彼らに新しい世界を教えてくれて、本当にありがとうございます」
輝利哉くんが頭を下げると、みんなも頭を下げる。ええええ…私、本当にそんな大したことしてないよ。
「えっと…私は私のやりたいようにやっただけなので、あまりこう…お気遣いなく。むしろそこにいる自称神様の話によると、私の色々がきっかけだったみたいなので、巻き込んだのはこちらというか…」
「では我々は勝手に感謝しますね」
にっこりと笑って言い切られて、言い返せなくなる。すごい、これが鬼殺隊のトップ…！
「さて…。まずは皆さんに、現在の私たちのことを報告しておきましょう」
みんなにあらためて、輝利哉くんが現状説明をした。元柱たちが行方不明で結構な大騒ぎになっていること、ただ鬼がいるわけではないので悲観的にはなっていないこと。時代は戦争によって経済成長していて…とかそういうご時世の話。
「それで、もし私を守るためにとか産屋敷に仕えるために戻る、というのなら、考えをあらためて欲しいんです」
「それは…どういう意味でしょうか」
行冥さんの問いかけが、そのまま皆の問いかけだったようだ。そして輝利哉くんは、笑顔で答える。
「皆さんは、鬼殺隊のために命を賭して戦ってくださった。人生を、鬼殺に捧げてくださった。そのおかげで、産屋敷家の本懐は遂げられた。ですから今度は、皆さん自身のための人生を送ってほしい」
「先に言っておくとね。寿命を前借りした人たちは全員、戻ると寿命が戻るよ。今はそういうペナルティ、取っちゃってるけど」
「そういうことです。…あえて短い人生を選ぶ理由もないでしょう。新しいこの時代、この世界で生きていくことができるのなら、その方が良いと私は思います」
その言葉に、行冥さんと実弥と小芭内、蜜璃ちゃんの表情が暗くなった。
(前にも言っていた)
(魂はあるべき場所に戻る)
(死者は、死者へ。…寿命もという事だ)
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灯霧(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます。いまとてもバタバタしているのですが必ず更新いたします！ (2022年7月19日 21時) (
レス) id: e0bf1f0d56 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年7月14日 2時) (レス) @page47 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - pppさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて光栄です！この先をどう進めていこうかというなは決めているのであとは書く時間だけなのですが…なかなか難しくて申し訳ありません。でも最後までやりますのでお待ちください！ (2022年5月23日 14時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
ppp - この作品が好きで最初から何度も読み返してます。更新、なかなか大変かと思いますが、続きを楽しみにしております。 (2022年5月22日 20時) (レス) id: f728de7b66 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - むるさん» ありがとうございます、励まされます！ (2022年3月28日 21時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2021年12月4日 15時
