Story308 ページ21
行くからには頂点を目指す。そう告げたしのぶちゃんは、なんと目標を東大にした。いやいや、なんか極端すぎないか？確かにしのぶちゃんは頭いいし、然るべき勉強をちゃんとやればいけるとは思うけど。
「それで、今日は参考書あさりでいいの？」
「はい。まずは基礎知識を身に付けなければいけませんからね。医学関係だけわかっていればいいという話でもないでしょうし、一般的な高校生が習う内容までをカバーします」
「了解。それじゃぁ古本屋巡りだ！」
緊急事態宣言が出ているから、一応外出は私としのぶちゃんだけ。欲しいものがあれば、みんなから連絡がくることになってる。事前にインターネットを使っておすすめの参考書なんかを調べているあたり、事前調査は万全だ。…昨日話して今日実行って、すごい行動力。
「そういえばAさん。結局昨日は地域を決めかねていましたが、どうするおつもりなんですか？」
「んー…正直、迷ってる」
カチカチとウィンカーを出して右折信号が青になるのを待ちながら、私は首を傾げた。
「しのぶちゃんが東大ってことは、東京から行き来しやすい方がいいのかなって。医学部って六年制だし、たとえば愛媛とかだと遠すぎて早々帰ってこれないじゃない」
「まぁ、そうですね…。他に東京に残る方がいれば、その方のことも考えて決める必要がありそうです」
「他に？」
「宇髄さんは、美容師になりたいそうですよ」
「天元が美容師！？え、聞いてないよ！」
「先ほどLINEが来ましたから。美容師関係の本があれば買っておいて欲しいそうです」
「え、ちょっと待って、それってまさか宇髄一家全員統一行動？」
「そうですねぇ、雛鶴さんたちもそれぞれ職を持ちたいでしょうし。それに私だけでは未成年なので、成人しているどなたかが住むところを契約してくれるとありがたいです」
「うっわ、まさかの展開」
道を走りながら、入ってくる情報にイヤイヤと首を振ってしまう。天元が美容師。…カリスマ美容師とかになりそうだけど。なんか天元はどっちかっていうとモデルとかの方が良いのでは？と考えてしまう。まぁそれはそれで、人気が出そう。神様フィルター的には、彼が宇髄天元であると認識している人間にしかそうは見えないわけだから。偽名を使ったっていい。むしろ化粧しなければフツーに一般人になりそう。
「他にもいるかなぁ」
「みなさん、それぞれに考えてるようですね」
(ふふ、と笑うしのぶちゃんに)
(私はマジか…と呟いた)
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灯霧(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます。いまとてもバタバタしているのですが必ず更新いたします！ (2022年7月19日 21時) (
レス) id: e0bf1f0d56 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年7月14日 2時) (レス) @page47 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - pppさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて光栄です！この先をどう進めていこうかというなは決めているのであとは書く時間だけなのですが…なかなか難しくて申し訳ありません。でも最後までやりますのでお待ちください！ (2022年5月23日 14時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
ppp - この作品が好きで最初から何度も読み返してます。更新、なかなか大変かと思いますが、続きを楽しみにしております。 (2022年5月22日 20時) (レス) id: f728de7b66 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - むるさん» ありがとうございます、励まされます！ (2022年3月28日 21時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2021年12月4日 15時
