Story298 ページ11
「お困りですね！」
「困ってるね」
「困ってますね！」
「うわぁあっ！？びっくりした！」
不意に声が三人分増えて、思わず叫んでしまった。後ろを振り返ると、いつの間に帰ってきていたのか雛鶴ちゃんと須磨ちゃん、まきを姐さんがいる。
「えっ、なんで二人とも驚いてないの！？」
「気配がしたわ！」
「教えてよ！？」
「てっきり気づいているかと思って」
っておーい！蜜璃ちゃんはともかくしのぶちゃん、確信犯だろ！その微笑み、私は忘れないぞ！！うわうわ、三人ともなんで私の周りを固めてくるの！？なんで蜜璃ちゃんとしのぶちゃんはそれが当たり前のように移動してるの！？
「仕方ありません！天元様の魅力は伝えきれないほどありますから！」
「伝えられないと魅力わかんないんだけど！？」
「とにかく大きいです！色々と！」
「…あ、うん、それはわかる」
思わずノリツッコミしてたんだけど、須磨ちゃんのその言葉に一気に落ち着きを取り戻した。身長もそうだけど、まぁなんていうか…度量が大きい、というか。それもわかるよ。でもとにかく横にも縦にも健康的にでかいよね、本当に忍べたの？ってレベル。どう考えても物理的不可能はあるでしょうよ。
「包容力はピカイチだと思いますよ」
「それに愛情深さもだね。里抜けする時、あたしたちなんて置いていけばよかったのにさ」
わざわざ三人も、足手まといを抱えてくれた。そうまきを姐さんが言うから、雛鶴ちゃんを見る。なんとなくこの三人のまとめ役は、彼女なのかなって思ってたし。
「そうですね。私たち全員に、平等に、特別に、愛情を傾けてくださっています」
「平等に、特別にって…矛盾してない？」
「していませんよ。私と須磨は違うし、須磨とまきをも違う。それをきちんと理解して、一人一人愛してくださっていますし」
「…寂しくは、ならないの？」
「私たちはそれぞれ、別の人間です。もちろん特別は一人でありたいとも思う。…それでも、こうして共に生きていけることの方が、喜びが大きい、というべきかしら」
「あたしらは、特殊な環境で育っている。女は単なる孕み袋って考えが普通だった。肉の盾になるのが当たり前だった。それを天元様は覆してくれた」
「だから私たちは天元様を愛しているし、天元様はわたしたちをちゃんとみてくださっているんですよ」
(三人が微笑む)
(それぞれ愛されてる実感があるんだって)
(ちゃんと理解できた)
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灯霧(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます。いまとてもバタバタしているのですが必ず更新いたします！ (2022年7月19日 21時) (
レス) id: e0bf1f0d56 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年7月14日 2時) (レス) @page47 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - pppさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて光栄です！この先をどう進めていこうかというなは決めているのであとは書く時間だけなのですが…なかなか難しくて申し訳ありません。でも最後までやりますのでお待ちください！ (2022年5月23日 14時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
ppp - この作品が好きで最初から何度も読み返してます。更新、なかなか大変かと思いますが、続きを楽しみにしております。 (2022年5月22日 20時) (レス) id: f728de7b66 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - むるさん» ありがとうございます、励まされます！ (2022年3月28日 21時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2021年12月4日 15時
