Story176 ページ37
ようやくクレーンゲームから離れて、奥へと進む。かなりの騒音に、伊黒さんは顔をしかめていた。そんな中、ガンゲームに夢中になっている玄弥くんと宇髄さんの姿を発見。周りで見ているのはむいくんと不死川さんだった。
「不死川さん、むいくん!煉獄さんはどこに?」
「いまは厠に行ってるよ」
「次は俺たちで対戦することになってんだァ」
「なるほど」
ゾンビを倒す有名なガンゲーム、私は苦手なのでやったことはない。ゾンビも嫌だし、シューティングそのものが苦手なのだ。だが玄弥くんはすごいスコアをたたき出してる。宇髄さんも負けていない。
「すごいね、2人とも!」
「ええ、キュンキュンしちゃうわ!」
「不死川玄弥はもともと銃を武器として使っている。それに宇髄は元忍だ。ああいう手合いは得意なんだろうな」
「なるほど」
伊黒さんの解説に納得していたら、2人のゲームが終わった。玄弥くんが勝ったみたいで、よっしゃぁ!とガッツポーズを取っている。
「お疲れ様、玄弥くん、宇髄さん」
「おう、派手に負けちまった!」
「いや宇髄さんのスコアもすごいですよ。初心者とは思えないくらい!」
「そうか?まぁそれならいいかもな!」
「玄弥ァ。よくやったァ」
玄弥くんの頭を不死川さんがぐりぐりと撫でて、それに嬉しそうに笑う玄弥くんが幼く見える。本当にこの兄弟は仲がいいんだなぁ。
「不死川さん、次僕たちの番だよ」
「おォ。手加減は無しだぞ、時透ォ」
「それはこっちのセリフだね」
バチバチと火花を鳴らしながら筐体に向き合う2人を、後ろから見守る。そんなとき、ゲーセンの騒音にも負けない声が降ってきた。
「おおA!甘露寺に伊黒も来たか!」
「煉獄さん!迷わなかったですか?」
「問題ない!伊黒、次は俺たちでやらないか!」
「なぜ俺がやらねば」
「うむ、ではやろう!」
「煉獄、俺の話を聞け!」
滅多に声を荒げることのない伊黒さんだが、この騒音の中普通に話していたのでは声がかき消されて会話にならない。今まさにそうなっているように。だから仕方なく、声を大きくしている。…珍しいモンみちゃった。
「だから俺はやらんと」
「楽しみだな!せっかくだからなにか賭けようか!」
「煉獄!」
(まったく会話のかみ合ってない2人にこっそり笑う)
(あの伊黒さんが振り回されてるなんて)
(ほんと、珍しいなぁ)
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ぽっぽ - なんか神様、まどまぎのきゅうべぇ感あるぞ (4月21日 1時) (レス) @page1 id: b2924b43fc (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 慧さん» コメントありがとうございます!まさに夢主もそんな状態だったと思われます(笑)私も書いててちょっと背中がむずがゆくなったのでwww応援ありがとうございます!これからも頑張ります! (2020年4月7日 23時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 夢オチだった瞬間、頭から布団を被って暫く出られませんでしたw羞恥と興奮とその他諸々が行き場を失って…wご自愛下さい。お待ちしております! (2020年4月7日 23時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 未光さん» お返事遅くなって申し訳ありません!お気遣いありがとうございます!今はまだ更新停滞気味ですがまた書くので、少しお待ちください! (2020年4月3日 22時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
未光(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します!みんなが幸せになれる世界線を待っていました。毎日楽しく読ませて頂いてます!言葉の遣い方が丁寧で大切に書いてくださってるのが伝わってきます!お身体ご自愛くださいね! (2020年3月27日 2時) (レス) id: 6d662f3b66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年3月9日 13時