【鬼滅の刃】引きこもりニートしようとしたら鬼殺の剣士がいらっしゃったようで……？2【逆ハー】

Story90 ページ49

洋服も無事に買い、食料品と日用品を買って(ちなみにお米とか野菜とか重いものは、全部蜜璃ちゃんがもってくれた。確か不死川さんが蜜璃ちゃんの特徴を言う時に馬鹿力って言ってたけど…うーん、予想以上)そのまま眼鏡を取りに行って、全部を車に積んで。車で帰宅できたのは、結局お昼を回った頃。


「ただいまぁ」
「おかえりなさい、Aさん」


車から降りたら、お掃除は終えたのか、しのぶちゃんが出迎えてくれた。え？と思っていたら、車の音が聞こえたのででてきたんですよー、と事もなげも言う彼女。すげー。普通、自分の家の車の音がわかるようになるのも時間かかるものだよ？
その後ろでは、不死川さんが壊れたドアを見て眉を寄せている。


「不死川さん、どうしたんです？」
「どうやって直すのかわかんねェ。おい、伊黒ォ。てめぇが壊したんだからてめぇで直せやァ」


伊黒さんの返事も聞かず、彼はそのまま家の中に引っ込んでしまった。…まぁつまり、直そうとしてくれたってことかな。ありがたい。でも多分、これ、ちゃんとしたネジ買ってこないとだめだよ。古いドアだし。
気持ちだけありがたく受け取って、荷物を運びこんで。大荷物にあらあらとしのぶちゃんも手伝ってくれた。そのあとお茶を淹れてくれた。


「お昼、どうしましょうか」
「出前でもとる？その方が楽でしょ。疲れちゃったし」


しのぶちゃんと相談していたら、にゅ、っと何かが私の手を横ぎった。ん？


「…あ。蛇ちゃん」


そこには、置いていった伊黒さんの蛇。ちろちろと舌を出しながら、こちらを見ている。


「君は賢そうだねぇ。お名前は？」
「…鏑丸だ」


蛇にした問いかけの答えは、意外なところから返ってくる。伊黒さんだ。お前に教えてやる義理は無い、と言われると思ったのに。


「…教えてくれてありがとうございます、伊黒さん」
「…ふん」
「鏑丸。これからよろしくね」


ちょいちょい、と狭い額を撫でたら、するっと私の腕に絡みついてきた。そのまま登ってくる。


「うわっ、擽ったいって、鏑丸！」


くすくすと笑いながらそう言うと、文句あるの？みたいな顔を…いや蛇だから表情変わらないはずなんだけど、私の顔の前にヒョイッと顔を出してきて。


「まったくもう、しょうがないな」


そこに居ていいよ、というと伊黒さんの時見たく首にするっと巻きついて、肩に顎を乗っけてきた。うーん、可愛い。


(伊黒さんの目がこれでもかって言うくらい)
(まん丸になっていた)

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