【鬼滅の刃】引きこもりニートしようとしたら鬼殺の剣士がいらっしゃったようで……？2【逆ハー】

Story52 ページ4

無事にランチを終えて、続いてディナー研修に入る。ちなみに無一郎君は、インターネットの使い方を覚えた。なにこの子、末恐ろしい。日本語入力でならキーボードも遅くではあるが打てるようになったので、それでパソコンの使い方を練習するらしい。


「と、言うわけで。ディナーのメイン料理はステーキだけですが、他にサイドメニューや前菜などがあり、ちょっと大変です。しのぶちゃんはお客様がおっしゃったメニューを間違えず復唱することを目指しましょう。不死川さんは、シゲさんの指示のもと動いてくださいね。ホールもキッチンももう一人ずつ入りますから、基本的にはランチと同じように洗い物を主に担当してください」


1時間ほどメニューの説明をして休憩をいれる。と、エレベーターの稼働音。誰か来たようだ。


「おはようございます。…ちょっとA！あんた大丈夫なん？」
「あ、成島。おはよう。これ、大丈夫なように見える？」


私と同い年の、成島だ。高校生になった時からうちで働いていて、もはや親友のようなノリで話せる友人。ギブスをふってみれば、うんにゃ、みえない。と真顔で返された。


「まぁでもお手伝いしてくれる人も見つかったし、田野中さんが復活してくるまではなんとかなるよ」
「お手伝い…ってその二人…？」


私の影になっていたのか、首を伸ばして2人を覗き込んだ成島が、固まった。

ええ、それはもう、ピキッと、音がするぐらいすごい勢いで、固まった。


「…成島？どうしたの？」
「ちょっとA、こっちこい」
「え、はい」


立ち上がって彼女のほうに行くと、ぐいぐい左手を引っ張られる。エレベーターホールまで引っ張り出されて。


「なんでここに鬼滅レイヤーいんの」
「……は？」
「仕事にコスしてくる非常識人なんて、ダメだろ！使えんの？」
「…え、ちょっとまって、成島。何話してるのか全然わかんない」
「そりゃ菊池さんとかシゲさんはわかんないだろーさ！っていうかこの店で鬼滅わかるの私だけだからね？でもお客さんでわかる人はわかるだろうし、3月で閉店するっていうのは周知してないんだから、せめてもうちょっと常識のある人雇わないとダメだろ」
「………まって。ちょっと待って。成島、あの人たち知ってるの？」
「コスしてるキャラならわかる。胡蝶しのぶと、不死川実弥でしょ」
「……oh」


(まさかの身バレだ)
(どうする、どうする！？)

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