【鬼滅の刃】引きこもりニートしようとしたら鬼殺の剣士がいらっしゃったようで……？2【逆ハー】

Story73 ページ30

むいくんに一通りの帳簿の付け方とそろばんを渡した私は(洒落じゃないよ！)、出勤してくるはずの成島に相談があるから、少し早く来れないかとLINEを入れた。するとすぐにOKの返事が返ってくる。成島がくるまで、1時間ほどかかる。


「それじゃしのぶちゃん、菊池さん、両替行ってきます」
「行ってらっしゃい」


今日は金曜日、両替最終日なので銀行も混雑するはずだからと、彼女を待つ間に両替に出向いた。ちょうどそろそろ順番かな、と言うあたりで、ついた、と連絡をもらって、そのまま近くのエク〇ルでコーヒーを飲みつつ話すことに。


「お待たせ！」
「おーう」


先に入っていた成島の横に座って、トレーを置く。コーヒーはブラック党の私と違い、成島のトレーにはアイスティーとガムシロが2個転がっていた。


「相変わらず甘党だねぇ」
「酒も辛いのも甘いのもいけるアンタがおかしいって」
「おかしくないですー！」


いつもの様に笑って話して。んで？と成島が話を促してくれた。


「なに、どーしたの」
「まぁ、ぶっちゃけるとね。むいくんが、事務仕事手伝いたいって言い出したの」
「ほーぉ」
「でも14歳だしって悩んでたら、貰うだけじゃおかしい、ちゃんと返したいって言ってくれて…結局、お願いしちゃったんだけど」
「ふーん」
「むいくんもそうなんだけどさ、しのぶちゃんも不死川さんも、お給料出せないじゃん？…どうやってお礼したらいいのかなって」
「別に気にしなくていいんじゃねーの」


ガムシロをいれながら、成島はズバッとそう言った。え、え？


「言い方アレだけど、アンタ、今あの3人の衣食住保証してんだよ？それ以上、なにをあげる気？」
「でもさぁ…」
「まったく見返りがない無償の奉仕精神ってモノほど、人間は信用出来ないし不気味に思うでしょ。特にあの3人に、今の常識をすぐに当てはめても無駄無駄。重荷になりたいなら、話は別だけど」
「そんな事ない…です」
「なら、ここは開き直るんだね。実際何時までいるのか分からないんだし、長くなった時に相談していけばいいんじゃない？」
「そっか…1人で悩むより、みんなと話した方がいいよね！」
「そーいうこと」


(ズズっとアイスティーを飲み干す成島が)
(同い年なのに、私より大人に感じた1件)

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