Story71 ページ28
帰りの車の中。
「へぇ、そんな事があったんだ」
「なるほどー。Aさんのために、一肌脱いであげた訳ですね」
「…あの重田って男があまりにも頼り無かったからなァ」
「アハハ…そりゃまぁシゲさんは…」
どちらかというと細身、しかし身長はあるという所謂モヤシ体型のシゲさんには、確かに迫力的なものは無い。声音も穏やかだし、顔も申し訳なさそうな表情がテンプレだし。だけどまぁ不死川さんに比べれば、誰だって迫力不足だろう。申し訳ないが。
「ねぇA。今度そういう事があったら、僕を呼んでよ」
「え?」
「僕だって、そういう奴らを追い払うことくらいできるよ」
お、お?これはあれか?不死川さんへの対抗心か?
ちらりと横のしのぶちゃんを見れば、いつもの笑顔。うーん、読めぬ。
「気持ちだけ受け取っておくよ。ありがとう、むいくん」
「……僕じゃ頼りない?」
「私がどうのこうの、というよりは…」
「問題はお相手の方ですね。時透くんが問題なのではないのですよ」
「そうそう、むいくんが頼りないなんてこと、全然ないって!」
しのぶちゃん、ナイスフォロー!
グルグルとハンドルを回し、見えてきた我が家の駐車場に車を入れる。
「でも不死川さんには、今度おはぎをもう1つ探してきます。つぶあんとこしあん、どちらがお好みですか?」
「……おはぎは粒あんだろォ」
「ふふ、了解しました」
お昼に買った荷物をみんなで手分けして持って、(むいくんがやたらと重いものを選んで持ってくれた。やっぱり不死川さんへの対抗心かな?)家の中に入って。それぞれに荷物を持って部屋に引っ込んだのは、もう1時を回った頃。私は晩酌をしながらボーッとテレビを見る。あー、また感染者増えたのねー。インフルにも気をつけなきゃだけど、コロナも気をつけないとヤバいかなぁ、アルコールとかあったっけ?と、思いつつ、ウトウトすること数分。焼酎グラスに入った液体を飲み干して、電気を消して横になる。
(今日はちょっとだけ不死川さんにキュンとしたのは)
(まぁもちろん、秘密なわけだ)
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灯霧(プロフ) - 絵宙(えそら)さん» ぎゃあ!見つけ次第順次直していきます……!ご指摘、お気遣いありがとうございます!頑張ります! (2020年4月16日 9時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - 宇髄さんの「ずい」は骨へんですよ〜公式さんも間違えてましたね…w公式さんは少し寝た方が良いと思うんですよ…w天元郎にしちゃってましたし…夜中作業でしたら灯霧さんも寝てくださいね!!! (2020年4月15日 17時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます!体調の心配まで……!腰を痛めているなうな私には有難いです!← (2020年2月23日 18時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
神夜神美(プロフ) - すごくおもしろくて最高でした!更新頑張ってくださいね!でもお体にもお気をつけてください!! (2020年2月23日 16時) (レス) id: 0f455588ed (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます!ぜひぜひ、楽しんで頂けたらなによりです! (2020年2月21日 23時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月20日 15時