Story96 ページ48
にぎやかな夜の街を歩いてたどり着いたのは、いわゆるクラブだった。大音量で流れる音楽に顔をしかめたフェイタンと、あまりの人混みに苦い顔をするAが、情報のあるＶＩＰルームへと向かう。基本的にAはフェイタンの援護であり、積極的に戦うつもりはない。だがせっかくだしフェイタンの戦う姿をじっくり観察してやろうと、適度な距離を空けて見守る。
「なんだお前は」
「ここはＶＩＰルームだ。お前のような輩が来ていい場所でｈ」
ドアの前にいたガードマンの首が、速攻で刎ねられた。その動きが速すぎて、Aは目を見張る。何事もなかったかのようにドアを開けたフェイタンの後についていくと、奥には女数人を侍らせた男と、その男を囲うようにガードマンらしき人影が六つ。
(全部で十二人…。さすがに一瞬でこれをどうにかできるってことはないよね)
ふむ、と考え、誰だお前は！と叫ぶ男を横目にフェイタンに声をかける。
「全員？」
「当然ね」
「手伝おうか？」
ガシャッと音がした。ガードマンがサブマシンガンを構えている。それを見たフェイタンは面倒そうなため息を一つついた。
「右の三人ね。残りはワタシがやるよ」
「りょーかい」
担当を決め、同時に床を蹴った。ばぱぱぱぱっ！とサブマシンガンがうなりを上げる中、二人はそれをものともせず動く。Aが一人目のガードマンに毒の入ったアンプルを押し付ける間に、フェイタンは左の三人の首を刎ねていた。
「きゃぁあああああっ！！！」
女たちの悲鳴が聞こえる中、二人目の首筋にアンプルを押し付ける。わずか一滴でも致死量になるAの猛毒は、あっという間にその男の命を奪った。なにが起こってているのかわからずがむしゃらに銃を撃つ三人目の手にアンプルを押し付けた時には、女たちも絶命している。
「ひぃぃいいっ！助けてくれぇぇえっ！」
「ダーメよ。お前を殺すのが仕事ね」
必死に命乞いをする男を前に、フェイタンの楽しそうな声が響く。それを聞いた瞬間、何かが頭を駆け抜けた。
『やめ、やめてくれ！金ならいくらでも出す！』
『ダーメよ。ワタシ殺し屋。金で動くわけじゃないね』
(それは流星街でも感じた)
(懐かしい姿)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
累 - とても面白いです！つづき楽しみにまってます！頑張ってください、応援してます！ (2020年4月6日 12時) (
レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます！ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が！まだわかりません！（←）でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません！いつもありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです！早く更新停止が終わることを願ってます！頑張ってください！ (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：灯霧
| 作成日時：2017年7月10日 18時
