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story83 ページ35

「なら、質問を変えるわ。今のあなたに、気になる人はいるの?」
「気になる人…?」


それを問われた瞬間、ぼっと顔が赤くなる。例の件を思い出してしまったからだ。


「コルニコフの一件で大変だった、とは聞いたけれど。その時に助けてくれたナイトがいたとかいなかったとか」
「誰に聞いたのそれ!?」


悲鳴交じりに問えば、秘密、と笑われた。どうせシャルナークかヒソカだ。そしてヒソカのいうことを彼女が真に受けるはずがないと思われるので、どうせシャルナークだ。クロロ、という選択肢が出てこないあたり、Aもそれなりに彼には信頼を置いているらしい。


「確かに…っ、フェイタンには助けられたけど…!」
「あら、フェイタンだったのね」
「知ってたくせにぃいいっ!」


思い切りからかう様子のパクノダに、身もだえる。正直思い出すだけでも本当に恥ずかしいのだ。やっとこさ普通にふるまえる(それにしたってフェイタンは引っ付いていたのだが)ようになったというのに、今更蒸し返すのはやめてほしい。


「でもあれ以来、フェイタンはあなたと行動を共にしていたじゃない。今回フェイタンが別の拠点に行くって聞いて、寂しくは思わなかったの?」
「…寂しく、ねぇ」
「そうよ」
「意外ではあったけれど…」
「あら、そう。それだけ?」
「……わからないけど。だってまだ、一日目だよ?」
「そうねぇ」
「…もし寂しいと思ったら、それは少なからずフェイタンを好きってことになる…かしら」
「種類はともかくそうね。でも…Aも物好きねぇ。一度は自分を拷問した相手よ?」
「…私、実はマゾヒストだったらどうしよう…」


(途方に暮れたようにつぶやく彼女に、笑う)
(自覚はなくても、答えは出ていた)
(マゾヒストでもいいじゃない、SとMでお似合いよ、なんて言葉を)
(心の中でそっとつぶやいた)

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- とても面白いです!つづき楽しみにまってます!頑張ってください、応援してます! (2020年4月6日 12時) (レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます!ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が!まだわかりません!(←)でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません!いつもありがとうございます!これからも頑張りますね! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです!早く更新停止が終わることを願ってます!頑張ってください! (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灯霧 | 作成日時:2017年7月10日 18時

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