story65 ページ17
アジトに戻ってきたフェイタンとAの姿に、先に戻っていたシャルナークとヒソカ(もちろん女装は解いていた)と、待機していたクロロは心底驚いた。ぐったりしているAの口にはガムテープがぐるぐる巻かれ、体は毛布にくるまれ、さらにその上から縄で雁字搦めにされているのだ。驚かない方がおかしい。
「えっ、どうしたのさ、フェイタン!」
「レベカに薬盛られたよ。いまのA、正気じゃないね」
「薬?何を盛られた?」
「これよ。マチを呼んで解毒剤作らせるといいね」
フェイタンは殺した警備員から剥ぎ取ったスラックスのポケットから小瓶を取り出し、クロロに投げた。それを追いかけるように、フェイタンがクロロの横に歩み寄る。
「因为它是一种催情剂,其他人似乎并不知道」
(媚 薬だから、他の連中には知られないように)
「!…分かった。シャルナーク、すぐにマチを呼んでくれ。ヒソカ、お前はここで待機だ」
「おや、僕だけ仲間外れかい♥」
「Aに何をするかわからんからな。フェイタン、俺の部屋にAを運べ。とりあえず、な」
「わかたよ」
みな、一応女性の部屋に無断で入るという暴挙には出ないくらいの冷静さを保っていた。フェイタンも何食わぬ顔で、さっさと歩き出す。クロロの部屋に向かう途中、Aが体を捩りはじめた。
「っ、ぅ…!ぅ、ンっ」
「…歩く振動だけでも感じている、ということか?」
「そうよ。かなりやばい薬ね」
「それで気絶させたのか。確かに運ぶ間それでは、Aもお前も辛いからな」
「またくよ」
「まぁ、気絶させた手段は聞くまい。だが二度とするなよ」
「………わかてるね」
勘の鋭いクロロ相手に誤魔化せるとは、最初から思っていなかった。だがあまりにあっさりと見破られて、少しだけ拗ねる。
「そう、拗ねるな。こんな小さな声でも、かなり腰にクる声だからな」
「………チ」
ようやく着いた部屋のベッドにAを下ろすと、ゆるりと開いた目がフェイタンを捉えた瞬間、鼻息荒く彼女が悶える。
「ンンっーー!んっぅ、ん゛ん゛〜〜〜!」
「とりあえず身動きは出来ないはずね」
「あぁ。だがこのままにしておくと鬱血して、最悪血が回らなくなる。どうすればいいか…」
(その時バタバタと足音が聞こえた)
(シャルナークの奴、いつもよりも焦っているらしい)
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累 - とても面白いです!つづき楽しみにまってます!頑張ってください、応援してます! (2020年4月6日 12時) (レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます!ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が!まだわかりません!(←)でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません!いつもありがとうございます!これからも頑張りますね! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです!早く更新停止が終わることを願ってます!頑張ってください! (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2017年7月10日 18時