story90 ページ42
謎を残したまま、それ以上の進展もなく、Aを含めた幻影旅団のメンバーは予定通りをそのままホームに留まることにした。ほかのメンバーも必要があれば流星街に来るようメールをして、それぞれ町中にある自分の持っている家に戻ったり拠点で過ごしたり好きにしている中、Aは相変わらず拠点の中にあるフェイタンの部屋を使い、毎日流星街を歩いて回る。そんな日々の繰り返しの中で、その日たまたま目に映った光景があった。
「おい！なにちんたら歩いている！」
流星街入口で、見覚えのない(しかもマスクをつけていない)男たちが子供たちに鎖をつけて連れ出す姿。周りの人間が何も言わないところを見ると、これは流星街のお偉方も承知のことなのだろう。(流星街の中では)適切な取引をされて連れだされる子供たち。かれらの行く末は、なんとなく予想がつく。
(可哀そうに…)
彼らもなんとなく運命がわかっているのだろう、絶望的な空気をかもしだしながらのろのろと歩く子供たちにそう思った。同時に、自分がそうならなかったことに疑問を持つ。
(クロロの話では、私はクロロに仲間へと誘われるまで一人だったっていうし…なんで私は無事だったんだろう？)
徒党を組んでいたわけでもない、大人たちと働いて労働力になっていたわけでもなさそうな自分など、真っ先に標的になりそうな感じではあるのだが。うーんと唸っていたら、不意に気配が増えた。後ろを振り返ると、何を考えているかわからないしなぜここにいるのかもわからないのだが、フェイタンがいる。
「フェイタン、どうしたの？」
「別に。たまたま通りかかただけね。それより何を見ているか」
「あの子供たち。なんで私は無事だったんだろうって考えてたの」
流星街をでた先にある荒野に停めてあった大型トラック。それに荷物さながら積み込まれる子供たちの列。それを見たフェイタンが、あぁ、と納得したようにうなずいた。
「追われていたようだから、またく目をつけられていなかた、というわけではないと思うよ。単にAが逃げ切ただけじゃないか？」
「…かな」
(まぁそれが一番あり得ることだけど)
(そんな器用なことができたのかと)
(ちょっとだけ昔の自分に感心した)
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累 - とても面白いです！つづき楽しみにまってます！頑張ってください、応援してます！ (2020年4月6日 12時) (
レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます！ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が！まだわかりません！（←）でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません！いつもありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです！早く更新停止が終わることを願ってます！頑張ってください！ (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2017年7月10日 18時
