story63 ページ15
ゲストルームの一室に連れてこられたAは、とりあえず大きなソファに座る。
「お水を飲まれますか?」
「…いえ、大丈夫です。少し休んでいれば、回復すると思います」
「ですが…」
「出来れば一人にして頂きたいのですが…」
「……わかりました。扉の外におりますので、何かありましたらお声がけ下さい」
「ありがとうございます」
優雅に一礼をして部屋から去る警備員を見送ってから、Aはまず靴を脱いだ。とにかく普段履かないハイヒールで、足が窮屈なのだ。
「フェイタンたち…上手くやるといいけど」
警備員を何とかするヒソカは、服の上からでも分かるくらいに鍛えている。銃弾を受けさえしなければ、警備員を殺すことなど造作もないだろう。というより、二、三発食らっても平気で動きそうだ。フェイタンの力は、Aが身を持って知っている。やはりこちらも問題ないだろう。
「シャルナーク…戦っているところを見たことは無いけど、操作系って聞いたなぁ…」
Aもそうだが、操作系能力者は接近戦が苦手な者が多い。まさか能力者でもない素人に遅れをとることは無いと信じたいが、どうだろうか。まぁ、念の習得までにはかなり厳しい修行を積む。それを考えれば、とりあえず平気だろう。問題は、Aたちを絶にしている能力と、能力者の存在だ。
(事前の調べでは、警備員に能力者は居なかったはず。となると、協会や仲介所から紹介されてきた臨時かな…?それにしても、いつ仕掛けられたんだろう…)
ゆったりと背もたれに寄りかかったまま、天井を見上げて考えにふける。全員が絶になっていることから、共通している点を見つけようと今日一日の流れを反芻していたら、ノックの音が響いた。思考をやめ、顔を上げる。おそらくレベッカだ。
「Aさん。入ってもよろしくて?」
「………はい」
覚悟を決めて、そう答えた。まだ電気は消えない。入ってきたレベッカは、手元に盆を持っている。茶器が見えた。
「気分はどうかしら。わたくし特製のハーブティーを持ってきたわ。これできっと、体調も良くなるわよ」
「……ありがとうございます」
(きっと、笑顔は引き攣っていた)
(この女特製のハーブティーだって!?)
(冗談じゃない!)
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累 - とても面白いです!つづき楽しみにまってます!頑張ってください、応援してます! (2020年4月6日 12時) (レス) id: 7d54cdb775 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 由宇さん» コメントありがとうございます!ちょいちょい停止しますが必ず書き上げますので、どうぞよろしくお願いいたします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ここっちさん» もうちょいで記憶が!まだわかりません!(←)でも長い目で見ていただければと思います、よろしくお願いします! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆっずーさん» 遅くなりまして申し訳ありません!いつもありがとうございます!これからも頑張りますね! (2018年8月26日 14時) (レス) id: 94f5b58c39 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 面白いです!早く更新停止が終わることを願ってます!頑張ってください! (2018年8月15日 11時) (レス) id: 06761224f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2017年7月10日 18時