Story9 ページ10
唐突だが。
私は理系というより文系だ。もっと細分化すれば、音大卒なので芸術系だが。
昔から、国語は得意だった。それこそ、学校の図書室なんかは制覇する勢いで読書好きだったし、おかげで文字の羅列に苦労したことは無い。数字の羅列は、ダメだけど。
そのせいか、私の5教科偏差値は、文系にかなり偏っている。つまり国語と社会は偏差値70を超えるけど(自慢!)英語と理科は50くらい、数学に至っては30前後という悲惨な結果。
何が言いたいのかと言うと。
「東京府って……そんな昭和じゃあるまいし」
「は?しょうわ?」
「東京府っていうのは、昭和初期まで!今は一都一道二府四十三県。こんなの小学校の社会でやる常識でしょーが」
これを言いたいわけだ。
そう、これは常識。少なくとも令和の今、東京に府をつける人間はいない。いないはず。
「………はぁ?」
なのだが、目の前にいるこの人物は違うらしい。ぇえー、と額に手を当てる。あ、今気づいたけど、傷口に包帯みたく布巻きなおしてある。手当してくれたんだー、一応感謝するべきところ?
「社会人としてどーなんですか、それ」
「ンなこと知るかよ。俺ァそこまで学がある訳でもねぇが、東京が東京『府』だってことくれぇ知ってる。てめぇが間違えてんだァ」
「はぁ!?」
聞き捨てなりませんよ奥さん!いや奥さんじゃないけど!
「絶対私が正しい!東京は都なの!東京府じゃない!」
「いーや東京府だ!」
「都!」
「府!」
「都!」
「府!」
2度ほど言い合って、わかった。この人かなりのわからず屋だ。それか、自分が間違えた事を認めたがらない負けず嫌い。このままじゃ埒が明かない。てゆーか、なんでそんなとこ間違えるのか。
「不死川さん、実はおじいちゃんか!髪が白いのはそのせいか!」
「誰がジジイだ!俺は21だ!」
「はぁ!?21!?私より歳下なの有り得ない!平成生まれじゃん!」
「……へいせいうまれ、だァ?」
それまで打てば返すような勢いで怒鳴りあってたのに、いきなり静かになった。ちょっといきなりそういう反応されるとビビるからやめてほしい。
「な、なんですか。いきなり大人しくなって」
「…うまれ、は分かる。それはいい。へいせい?」
「……平成」
「…お前、生まれを言え」
「年齢聞いちゃう!?」
「良いから言え(チャリ)」
「平成7年1月24日です!」
(女に年齢生まれ聞くなや!とか思いながら)
(チラつかされた刀が怖くて即答)
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コサキ(プロフ) - ち◯こさん» あと名前変えろ。きっしょ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - ち◯こさん» お前の事違反報告したから。お前の方こそ暇人やろ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - ち◯こさん» あなたの方がおもんないで。もうやめとき虚しいから。 (2月13日 1時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - コサキさん» おおっとぉ!?ご指摘ありがとうございます!修正いたしました! (2022年1月13日 22時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - 1995年は平成7年ですね。 (2022年1月13日 21時) (レス) @page12 id: beb81ab5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月11日 16時