Story22 ページ23
とりあえず話し合いの末、今晩のところは2人を家に泊めることにした。まあ不死川さんは昨日も泊まったけど、あれは私が許可してないからノーカン。
水回りとかの使い方を教えて(お風呂が1番驚いていたなぁ。特に、湯沸かし器のとこ)から、時間がもう夜7時を回っていたので、夕飯を作ることにする。とは言っても、私の右手はギブスガチガチ。
「切って煮るだけの鍋にしますか」
「それならお手伝い出来そうですね」
にこやかに言う胡蝶さんが台所で手を洗い始める横で、不死川さんは何故か舌打ち。はいはい、どーせ自炊してなかったんでしょ。見た目で判断するのは申し訳ないと思うが、不死川さんが料理する姿はまっっっったく想像できない。
「おい、お前、いま失礼なこと考えたろォ」
「なんの事ですかねぇ。あ、不死川さんは布団出して貰えます?さすがにこの手じゃ、押し入れから出せないので」
「……どこだァ」
「こっちの部屋です」
2人を泊めるのは、1階の居間の隣に不死川さん、2階の姉の部屋に胡蝶さんの予定。年頃の男女を同じ部屋に泊める訳にもいかないでしょ。ベッドの方は布団を敷き直すつもりだ。もちろん、不死川さんに頼んで。
隣の10畳の部屋は、亡くなる前祖母が使っていた部屋。さすがにもう1年前に亡くなっていて、そこには20年前に亡くなった祖父と祖母の仏壇があるだけ。他の……昔ながらの足踏みミシンとか祖母が使っていたちゃぶ台とかは端に寄せてあるし。普段はほとんど使わない部屋……あ。
「不死川さん、これ出して貰えます?」
「ぁ?……ンだこりゃ」
「掃除機と言って、簡単に言えば埃をすごい勢いで取ってくれるカラクリです」
不格好な昔ながらの掃除機(ダイ○ンは嫌いなのだ。排気はしないけど、吸い込みが甘い!)にキョトンとする不死川さんに持ち手を持たせて、コンセントをがらがら引き出してセットして。スイッチオン。
ぶぉぉぉおおお。
「うぉ!?」
驚きのあまり掃除機を取り落とした彼に、爆笑を抑える。いやここは、笑っちゃ可哀想だ。彼にとっては初めての体験なのだから。……にしても。
「……そんな間抜けな声も出るんですね」
「捌くぞてめぇ…!」
「ははっ……、す、すみません!あのですね、こうやって使うんです」
左手で持ち手を取り直して使ってみせる。その後彼に掃除機を渡して。
(隅々までお願いしますね)
(ぁあ!?)
(私の手の怪我は誰のせいかなぁ)
(……わかったァ)
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コサキ(プロフ) - ち◯こさん» あと名前変えろ。きっしょ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - ち◯こさん» お前の事違反報告したから。お前の方こそ暇人やろ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - ち◯こさん» あなたの方がおもんないで。もうやめとき虚しいから。 (2月13日 1時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - コサキさん» おおっとぉ!?ご指摘ありがとうございます!修正いたしました! (2022年1月13日 22時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - 1995年は平成7年ですね。 (2022年1月13日 21時) (レス) @page12 id: beb81ab5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月11日 16時