形見 ページ5
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朝起きた時から、外は静かに雨が降っていた
少し開いている窓からは雨の音と、近くを車が通る音が時々聞こえる
「 雨ずっと降ってるね … 広斗、仕事は?」
広斗「 今日は雅貴だけ。大した荷物じゃないから一人で行かせた 」
「 そっかぁ、じゃあ今日は一緒に留守番だね」
広斗「 久しぶりだな、二人で一緒にいるの 」
何かと忙しい二人は運び屋の仕事とかで留守が多いし、私は週に2回は働きに行ってるし
こんな風に二人で留守番してるの、あの日以来じゃないかな?
雅貴が借りてきた恋愛映画を二人で観た日
いわゆる初めてのお家デート
「 今日は何する?雨だからお部屋の中に限るけど、広斗がやりたい事に付き合うよ?」
広斗「 やりたい事か … なんだろ 」
少し考えてから “ まともなモン思い付かねぇ ”なんて言ってちょっと鼻の下伸ばしてニヤニヤしてるから
さすが兄弟だな、って思ったよ。変態め
「 絶対変な事考えたよね? 」
広斗「 変な事って … 例えば?」
「 … 広斗が喧嘩の次に好きな事でしょ 」
広斗「 ふは、正解 」
全くこの兄弟は色々と欲が強いし困っちゃうよ。ホントに
広斗は閃いたように“ オセロする?”なんて珍しいことを言うもんだから 付き合ってあげることにした
広斗「 あれ、何処置いたっけ 」
広斗はオセロを探してる途中に、尊龍さんのヘルメットの側に置いてあった小箱を見つけると
何かを思い出したように箱の中から綺麗な水色をしたペンダントを取り出してきて、私の首にかけた
「 わ、綺麗 … 」
広斗「 それ、お前にやるよ。母さんの形見 」
「 え … 大事な物なのに、良いの?」
広斗「 大事な物だから、Aに持ってて欲しい 」
広斗がそう言うと再びオセロゲームを探し始めた。
“ 雅貴の部屋かな… ”なんて頭を掻きながら
私は嬉しくて堪らなかった
こんなに大切なものを、持ってて欲しいだなんて
「 広斗、ありがとう … 大切にする 」
「 ん 、… あぁもう、見つかんねぇからオセロいいや 」
広斗はそう言うと私の後ろからぎゅって抱き締めて
甘えるみたいに首元に頬擦りする
柔らかい広斗のまだセットしてない髪が少しくすぐったい
「 んも … 何?急に甘えて 」
広斗「 ん、甘えさせろ 」
「 ふふ、いいけど?」
二人きりになるとこうやって甘えてくるところも
私、好きだったりする
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godhand0702(プロフ) - はい!エロいところ多めにお願いします笑笑 (2018年1月2日 0時) (レス) id: aa2994fdab (このIDを非表示/違反報告)
えびちゃん(プロフ) - godhand0702さん» ありがとうございます!ノロノロ更新ですが頑張ります! (2017年12月31日 1時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
godhand0702(プロフ) - もう最高です!!頑張って下さい!! (2017年12月31日 0時) (レス) id: aa2994fdab (このIDを非表示/違反報告)
izumi(プロフ) - ケーキ買いに行ってる雅貴が家に帰ってきたら広斗たちがイチャイチャしてるとこに遭遇しちゃうみたいなお話見たいです! (2017年12月24日 20時) (レス) id: 9661676326 (このIDを非表示/違反報告)
matoi6080(プロフ) - すごく面白くてドキドキしました!更新待ってます! (2017年12月4日 17時) (レス) id: b52810b84d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えびちゃん | 作成日時:2017年8月16日 16時