高校教師～Omi～4 (ページ10)

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Aの代わりに２年３組にやって来たけど！

おいぃぃぃー！！

こりゃ俺のAちゃんが拗ねちゃうわけですよ。

窓際の席で、完全に個人授業じゃねぇかっ！

『あー！田崎せんせー、Aちゃんは？』

このクラスのムードメーカーの女子生徒が俺の前にやって来た。

『A先生は、すっげー気分悪いから準備室で休んでんだよ。代わりに俺が教えてあげまーす』

こっちを見た臣をガン無視して補習を始める。

『ね、ね、田崎先生とAちゃん仲良いでしょ？付き合ってたりする？』

ったく！お前はそんなだから指名されんだよ(苦笑)

『俺の教え子なの！俺は受け入れ体勢万全ですけどー』

『えー(笑)なにそれ、やらしー』

何がだよ！話繋がってねぇだろーが！
そんなだから指名されんだよ！(←２回目)

『ほらほら、無駄口叩いてないで、これやってみろ。』

女子生徒の前にプリントを置いて、他の生徒を見て回る。

敢えて窓際は無視

手が止まってる生徒にヒントを出したり、単語が分かんない生徒にはテキスト見るように言ったり

『臣先生、お休みの日って何してますか？』

『え？部活』

『部活がお休みの時は？』

『寝てる』

何この会話

ムカつくんですけどー

コホンと咳払いをしてチラ見。

臣も俺をチラ見。

気になってんでしょ？
ほら、近付いてきた。

『敬浩先生、ちょっと……』

山根さんに、ちょっとそれやっといてって言い残して俺を廊下に引っ張り出しやがった。

『なんだよ』

『A、気分悪いんすか？ひどい？』

『お前さぁ、アレはないでしょーよ。完全に個人授業だろ。もっと見てやんなくちゃいけない生徒いるだろ』

『まぁ、そうなんすけど……質問されて無視するわけにも……』

『で、前の席に座ってピンクな空気出してんの？』

は？ってマヌケな面してる臣の頭を叩いた。

『痛っ！』

『Aちゃんは、空気がピンクだから行きたくないって。だから俺が来たの』

『敬浩先生、ちょっとここお願いします』

準備室に駆け出した臣の背中を見送って教室に戻った。

当然、山根さんは途端にやる気なくして帰る準備してんだけどさ。

『山根さん、ちょっといいかな？』

『はい。』

素直に従うけど、顔怖ぇーよ(苦笑)