高校教師～Omi～4 (ページ34)

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晩ごはんを食べるだけなのに、誰かに見られないようにって結構遠出しなくちゃいけなくて、わりと不便だなって話してたら、臣先生がデリバリーとるか、デパ地下でなんか買って帰るかだなって言ったの。

ほんとはね、一緒にお買い物したいんだけどそんなワガママ言えないもん。

『ピザでいいよ？』

『ん。』

それっきり、臣先生は黙り込んじゃって、あぁ私また間違えたのかなぁって落ち込んでたの。

そしたら車が立体駐車場に入っていって、え？え？って戸惑ってたら、臣先生がニヤニヤしてた。

『え？どうして？』

『んー？買い物したかったんだろ？』

『でも……』

『たまにはいいじゃん。眼鏡とかあるし』

『大丈夫かな？』

『大丈夫、大丈夫！』

臣先生に大丈夫って言われたら、ほんとに大丈夫な気がしてくるから不思議。

バックで車を駐車する時、助手席のヘッドレストに手を置いてサッと止めちゃって、もうカッコよすぎてド○○キ。

『A？』

『ん？』

名前を呼ばれて臣先生を見たら、チュッてキスしてくれて……
もう真っ赤になっちゃったと思う。

恥ずかしくてチラっと見たら、魔王の顔で笑ってた。

ここは魔王じゃなくて良かったのに……

臣先生が眼鏡をかけてマスクして、私は車の中に置きっぱなしになってたと思われるキャップを深く被って車を降りた。

『なんか芸能人みたい(笑)』

『ハハハ(笑)だな。貴重な体験だわ』

二人で手を繋いで、この際だからっていろんなフロアを見て歩いた。

臣先生は、眼鏡とマスクしてるのに、いろんな人に振り返られてて、ちょっとだけヤキモチ妬いちゃった。