高校教師～Omi～4 (ページ23)

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相変わらずお洒落な車内なんだけど、臣先生はちょっとご機嫌斜め。

ちゃんと待ってたし？
機嫌損ねるような事、してないはずなのに……

気分屋のドSな魔王、扱いがめんどくさい(泣)

『ねぇ眉間に皺寄ってるよ？どうかした？』

聞いてるのにガン無視。

お腹空いてるのにさ
待ってろって言うから待ってたのに……
１人で帰った方がマシだったな。

と、窓の外を見ながら考えてた。

『丸聞こえなんすけど……』

『あ……マジで？ごめんね。でも、ほんとだもん。全然楽しくない』

『ん……ごめん』

臣先生は、それからも黙ったままで、私の家の近くまで帰って来ちゃった。

『送ってくれてありがと。でも、こんな感じなら明日から待たない。なんで機嫌悪いのか分かんないし、聞いても答えてくれないし……じゃあね、お疲れ様』

言いたい事だけ言って、車を降りようとしたら腕を掴まれた。

『ごめん。ちょっと参ってて……』

『何に？』

『……山根桜子』

出た！山根！！

『なんかあったの？』

『……しつこい』

は？
ドSの魔王のくせして？
女子高生に参ってんの？

思わず笑っちゃったじゃん。

『放課後とか休みの日とかさ…懲りずに誘ってきて』

『ちゃんと断ってんでしょ？』

『当たり前だろ』

ハート強いな、山根桜子。

『もうさ、休み時間が恐怖でしかない。
Aと付き合ってるって言っちゃおうかな』

え？
それはどうだろ…

『彼女いるって言っても？』

『うん。信じてくれてない』

めんどくさいやつだな、山根桜子。

デートしてるとこ見せるわけにいかないしなぁ

すごい執着じゃない？
ある意味感心するわ。
って、感心してる場合じゃないよね。

『『うーーーん』』

二人で顰めっ面で腕組みをする。

『んなもん、そいつの前でブチューってすればいいじゃん(笑)』

あれから二人で考えたけど、なぁーんにも浮かばなくて、お腹空いてるからかもって言ったら隆二さんのお店に連れてきてくれた。

ただし、予約してないから空席なくて、テーブルがあくまで待ってるの。

で、さっきのセリフは、待ってる間に隆二さんに話したら、ケラケラ笑いながら言ったの。

それが出来たらとっくにやってるわ！