高校教師～Omi～4 (ページ17)

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イケメンは部屋までイケてんのか……

いやいや、剛典君は散らかし放題だったから
臣先生がキレイ好きなだけか……

通されたリビングで、どうしていいか分からず立ち尽くす。

『こっち来いよ』

ソファーに座った臣先生が、手を伸ばして私を呼んだ。
そろりそろりと近付くと、手首を掴まれて、トスンと座らされた。

じっと見つめられて……
動けない。
目だけはキョロキョロしてんだけど、あの甘い声で A…って呼ばれると、その目も止まる。

ゆっくりゆっくり近付いてきた臣先生のキレイなお顔。
またしても臣マジックにかかる、すんでのところで我に返った。

『ちょっと待って！』

二人になるとすぐに、ムダな色気を纏うのやめてほしい。

『なんだよ』

『聞きたいことがあります！』

私がサッと手を挙げると、苦笑いしながらちょっと離れてくれた。

『はい、高橋さん、どうぞ』

『山根さんの頭、ポンポンしてたのはなんで？』

『あー、あれは、臣先生の説明が一番分かりやすいって言ってくれたから』

『ふーん』

『あれでヤキモチ妬いちゃったの？』

クスクス笑うな！

『そーだよ！あれ、私のだもん』

『ふっ(笑)ほんと可愛いなお前…』

臣先生はそう言うと、魔法使いの本領を発揮して、私の動きを止めた。

『お前が嫌がるなら、もう他の誰にもしない。』

辛うじて、少しだけ首が縦に動かせた私を抱きしめて

『好きなのはお前だけ』

そんな魔法の言葉を囁いてくれた。

魔法にかけられたまま手を引かれ、いつの間にかベッドに寝かされていた。

明日も仕事なんですけど…

そんな事言う余裕もないくらい翻弄されて、ベッドの上で放心。

今度から魔王って呼ぼう。