高校教師～Omi～ 2 (ページ47)

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筆記一次試験が終わって、次は筆記、論作文、面接の二次試験。

面接って図書館で勉強するもんじゃないし、過去問が出版されてるわけでもない。
せいぜい、傾向と対策が書かれてるものがあるだけだし。

うーーーっと唸ってソファーに突っ伏した。

それと同時に鳴った携帯にビックリして放り投げちゃったよ。

『もしもし？敬ちゃん、急に電話してこないでよ』

『いやいや何言ってんの(笑)今から電話しまーすって電話すればいいわけ？(笑)』

電話の向こうでケラケラ笑っている敬ちゃんが容易に想像出来て、私もつられて笑っちゃう。

『敬ちゃーん、面接って何聞かれるの？』

『おっ？それを聞くということは、一次試験受かったんだ？』

『うん。』

いやー良かったなーとか、面接はスーツで行きなさいとか…

『敬ちゃん！面接の事！！』

私がキレ気味に言うと、やっぱりケラケラ笑ってる。

『面接ーぅ？そんなの聞かれた事に答えりゃいいじゃん(笑)大丈夫だよ、お前はいい子だから』

もうっ！
答えになってないんだけど、敬ちゃんと話してると日ごろのモヤモヤも何もかも飛んでいく。

『敬ちゃん、ありがと』

『なんだよ改まって…そんなに心配？受かる気になるハグしに行こっか？』

『もう、またふざけてる(笑)』

それから、敬ちゃんの止まらないお話が始まって、私そろそろ寝たいんだけど…って(笑)

『また不安になったらいつでも電話してこいっ！』

いやいや、電話してきたの敬ちゃんだし！
って思いながら、でも、見透かしたように電話をくれた敬ちゃんの優しさにじんわり涙が浮かんでくる。

やっぱり私は敬ちゃんみたいな先生になりたい。

そう思いながら電話を切った。