高校教師～Omi～ 2 (ページ46)

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剛典くんが変なこと言うから！

私はこの時、実習でいっぱいいっぱいで、剛典くんのことをほったらかしにしてたから、拗ねてるだけだって思ってた。

『ごめんな？試験、頑張れよ？』

剛典くんの励ましの言葉も素直に聞けなくて、ベーって舌を出した。

剛典くんが、これからの事を考えてくれてたなんて知らなかったもん。

私だって、ずっとずっと一緒にいたいって思ってる。
剛典くんの理想とする家庭に私がいて、でも、そのためにはどちらかが譲らなきゃいけない事があるなんて、思いもしなかった。

モヤモヤする気持ちを振り払うように、筆記試験までは図書館に通って勉強した。

家にいると、ついテレビを見ちゃったりして気を抜いちゃうからね。

剛典くんは、あれからもう一般の会社を受けろとは言わなくなった。
その代わり、会う時はいつも何か考えてるみたいだったの。
それが気になったけど、小心者の私は確める事が出来なくて、いつもは通りを装った。

そんな私の事なんて、剛典くんはお見通しで、試験が終わるまで会うのやめる？って聞いてきたの。

そんなのヤダって言うと困ったように笑って、分かったよって…

ほんとにいつもワガママ言って困らせちゃう。

試験が全部終わったら、ちゃんと謝ろうと思う。
だから、もう少しだけ甘えさせてね？