032 ページ32
4月8日
今日から新学期。
私はついに高校3年生になった。
駅で会った春ちゃんとド○○キしながらクラス編成の表を見に行く。
2年生の時から、国公立コースと私立コースに分かれてはいたけど、3年になると更に細かくクラス分けされて、しかもレベル別になるという極悪非道なシステム。
1組は国公立文系コース
2組は国公立理数系コース
だから、ここに私の名前があるわけない。
3組から5組までが私立文系コースで、成績上位から順番に分けられるんだよね。
6組は私立理系だから私には関係ない(笑)
春ちゃんはコース変更したから1組で、私は3組だった。
『A〜3組だったじゃん!頑張ったね』
春ちゃんは自分の事のように喜んでくれた。
『うん。ありがと!敬ちゃんと毎日頑張った甲斐があったよー』
私がそう言うと、春ちゃんは「お互い良かったね」ってわけのわかんない事を言った。
体育館に整列して、担任の発表がある。
持ち上がりだから、面子は変わらないんだけど、怖い先生とかイヤじゃん。
1組の担任は啓司君で、九州男児のスパルタに身を震わせてる1組の皆さん(笑)
御愁傷様です。
『3年3組 担任 田崎敬浩先生』
『やったー!!』
思わず両手を高く突き上げちゃって、注目の的になるし、敬ちゃんは壇上から指を指して笑ってた。
『えー、今年度より我が校で教鞭を振るわれる先生方を紹介します』
教頭先生の言葉で、ぞろぞろと壇上に上がった数人の先生。
その中に登坂先生がいた。
あのネクタイをして…
マジか……
ざわざわしている生徒達にお構い無く、一人一人紹介されていく。
『登坂広臣先生。先生は昨年 教育実習で我が校に来られていたので、知っている生徒がほとんどだと思います。新任なので担任は持たず、各学年の英語課をサポートしていただきます』
教頭先生が紹介して、割れんばかりの拍手がおこった。
その中で照れくさそうにお辞儀している登坂先生のネクタイをただ眺めていた。
1311人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「登坂広臣」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花梨 | 作成日時:2017年10月18日 6時