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『さよーならー』
教室を出て、下駄箱へ……
英語のノート買って帰ろ。
そんな事を考えて鞄を振り回しながら正門に向かった。
『高橋さんっ!』
登坂先生……
送ってくれるとか?
だったら嬉しいけど……
『アイス……どうする?』
『は?』
暗くなるから送るよ
じゃないの?
『要らない!』
なんか馬鹿馬鹿しくなってズンズン歩いちゃったよ。
駅前のショップで英語のノートを数冊買って、電車に乗って家に帰った。
『ただいまー』
『おかえりー。A 敬浩先生から電話あったんだけどっ!』
『えー?なんてー?』
2階に上がりながら気のない返事をする。
『さっさと着替えて降りてきなさい!』
ママのあの感じは……
ちくしょー
敬ちゃんチクったな!
ママは怒らすと怖いから、急いで着替えてキッチンに入った。
『で?敬ちゃんなんて?』
『最近、ますます態度悪いって!今日も昨日も教育実習の先生苛めてたって!』
晩ご飯の用意を手伝いながらチラッとママを見た。
『苛めてないしっ!今日だって その先生と居残り勉強してきたんだもん』
『そうなの?敬浩先生、Aさん何か悩みでもあるんですかね?ちょっと心配ですって言ってくださって……』
ふーん。
敬ちゃん外面いいからな
明日、懲らしめてやろ
夕飯を食べ終わって、お風呂も済ませて2階に駆け上がった。
『Aー、デザートいらないのー?』
『宿題あるからー』
買ってきたノートを広げて言われた通り書き写していった。
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作者名:花梨 | 作成日時:2017年10月18日 6時