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帰り道。
1人じゃ危ないということで途中まで同じ道のチハルくんに送ってもらうことになった。
チ「あ、あの！」
「ん？」
チ「あんたは山王の人間じゃないんですよね？どうして俺なんかのために必死なってくれるんですか？」
チハルくんが心底不思議そうな顔で私に聞いてきた。
「私ね、最近ここに引っ越してきたばかりでまだ1ヶ月もたってないんだ」
チハルくんは静かに私の話を聞いてる。
「チハルくんが転校してきたばっかりで大変なことに巻き込まれたのを聞いてると人ごとに思えなくて！….それに」
チ「……？」
「私は山王連合会の一員じゃないけど皆の仲間だと思ってる。勝手にね！だから私は皆の力になりたい。ヤマトさんがチハルくんに力を貸すなら私もチハルくんに力を貸す」
俺はそう話すAの横顔がすごく綺麗に見えた。
自分じゃない誰かの…俺なんかのために一生懸命になってくれるAやヤマトさんを見ていると、自分が今何をしればいいのか分からなくなる。
俺の不安を感じとったのか急に手をつないできた。
「大丈夫だよ、大丈夫」
なんの大丈夫なのか分かんなかったけどなぜかひどく安心することができた。
「なんか喉が渇いちゃったね〜」
チ「俺、奢ります」
「え、だめだめ！申し訳ないし「お礼です！」」
「……お礼？」
チ「はい、あの時の絆創膏のお礼です」
確かにあの時怪我をしていたチハルくんに絆創膏をあげた。でも、当然のことをしただけだお礼をされるようなことは……
チ「奢らせてください」
「で、でも…」
チ「感謝の気持ちです」
そう言われると断りにくい。
「じゃあお願いします」
私は笑って2人で近くの自販機に向かった。
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作者名：ぷーちゃん | 作成日時：2017年12月7日 22時
