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『うわぁ、なんで好きになっちゃうんだ。』
これも赤葦のせいだ。こんなに夢中にさせて、ズルい。
ピロン
『ん、木兎から?』
スマホを開いてみる。インスタの通知。どうやらストーリーのようだ。
『雪絵ちゃん可愛いよ!!けど!木兎!私に似てるってカピバラと雪絵ちゃんのツーショットあげられても複雑な心境だわ。』
今、バレー部は部活の後、フードコートでお昼を食べて、動物園に行っているみたい。
A私そんなカピバラに似てた?エース!白福が似てるから好きってぬいぐるみまで買ってたぞ!
いや、雪絵ちゃん何してるの。嬉しいけども。
A嬉しいけど笑A私には梟のちっちゃいやつ買ってきてよ、二人からのお土産としてさ
うわぁ、赤葦に似てるからって梟を注文した自分がいて、自分ってこんなタイプだったんだな、って思った。
エース!二人で選ぶな!あ、ふいんき?送るな!
そして次に送られてきたのは写真。ふいんきじゃないよ、雰囲気だよ。
そこには木兎が自撮りをしていて後ろの方にパンダが写っていた。残念ながら、木兎がメインになっている。
これじゃ唯木兎の写真見ただけじゃん、って少し笑えた次の瞬間、映り込む背中に気付いてしまった。
梟谷、その名前が入ったTシャツ。見間違えるはずない。あれは、赤葦と、雀田さんだ。
二人の距離はカップルかのように近かった。胸が軋む音がした。
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作者名:...syokatsu... | 作成日時:2022年9月10日 4時