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しょうがねぇなー、とか言いつつ喋り出してくれる木葉。ちょろい。
木「俺も好きな人はいるけどなー。ソイツ俺のことなんか眼中にねぇよ。
まぁ、でも、意地っ張りだからこそ、それも俺がわかって受け止めてやりたいって思う、かな。」
うわー、言っちまった!そう言いながら頭を抱える木葉。
耳まで赤くなっていて、本当に好きなんだなぁとしみじみ思う。
『赤葦くんも木葉もベタ惚れじゃん』
赤「否定しません。けど、俺も脈ナシですよ。木葉さん仲間ですね。」
木「 その仲間は嬉しくねぇわ!」
赤「俺の好きな人は三年なので、木葉さんと被ってたら面白いですね。」
木「は?まじかよ!面白くねぇわ!つか、誰だよ!」
赤葦くん、なに、どうしたの!?今日、出血大サービスってやつ?そんなに言っていいの?!
赤「それは言いませんよ。
ところで、雀田さんたちも聞いてるんだから教えてくださいね。」
逃げるのは許しませんというようなジト目を向けられて怯む。
すると、雀田さんが意を決して話し出した。
雀「私も好きな人いるよ。頼りになる人で、雪絵だけじゃなくて私のことも女として扱ってくれる人。」
木「へぇー。つまりー、バレー部ってことじゃん?」
ニヤリと木葉が笑う。
雀田さんは顔を真っ赤にしてしまった!という表情だ。
赤葦は顔が崩れない。
そのまま私の方を向いて "A先輩は?" なんて聞いてくる。
いや、鈍すぎるだろ。
『えー、私?期待に添えず申し訳ないけど、好きな人いないんだよねー。』
木「はっ、枯れてんな。」
『木葉うるさいよ。」
木「まぁ見つかったら俺に1番に教えろよ?」
『私一人でひっそりタイプだから言いませーん。』
そんな感じで、少しの暴露とトキメキを残した会話だが、私たちの電車が来たので解散することになった。
赤「じゃあ、先輩方お疲れ様でした。」
木「おう、赤葦は雀田のこと頼むなー!」
雀「Aさん、またね!」
『うん、二人ともバイバイ。』
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作者名:...syokatsu... | 作成日時:2022年9月10日 4時