【HQ】君が傷に染みて (改訂版) (ページ35)

今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:23,313 hit

35. ページ35

学校から出て、最寄りの駅まで着くと、電車組とそのまま徒歩組とで別れることになる。

雪絵ちゃんは徒歩組で、毎度男バレの誰かが家まで送り届けてくれているようで安心だ。

なにもないだろうとは思っても、何かあってからじゃ遅いしね。

木「よ。お前んちまで送るぜ。」

『おー、木葉。気にしないでいいよ。

私の家、電車降りて５分くらいだし、木葉の最寄駅じゃないでしょ。』

私と最寄駅が同じ部員は誰一人いなくて。

手を振った後一人になる感覚には疎外感は感じるけども。

私はバレー部じゃないし、和に入るだなんて烏滸がましいのだと、改めて線引きできる、自分を見つめ直せる瞬間でもある。

木「あー、俺の最寄り少し先だけど、Aの降りる駅にある大型スーパーで、親に頼まれたもの買わなきゃだからな。

お前のとこで降りたら近いだろ？だから遠慮してんじゃねぇよ。」

そのお使いが本当かは置いといて、ここまで言われてその優しさを無碍にするのもなぁと思った。

ここはお言葉に甘えておこう。

『ありがとう！』

木「おう。」

徒歩組に別れを告げて、木葉と並んで歩き出す。