【HQ】君が傷に染みて (改訂版) (ページ1)

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1.二度目の夏の到来ページ1

二度目の高総体が終わった。

普通、先輩の引退を嘆く場面なのだが、正直安堵の方が大きかった。

なぜなら、私達の学年は先輩と不仲で、SNSで愚痴を書かれたこともあったからだ。

これからは先輩の顔色を伺わないで、部活が楽しめるのだと思うと、嬉しかった。

そして、今日から新チームでの部活が始まる。

顧「＿＿＿＿＿副キャプテンはA！」

『え』

え、私？幻聴じゃなくて、、、？

私、今までずっとベンチにすら入れてくれなかったのにいきなりどうした顧問！！！

顧「ほら、挨拶。」

こうして私、AAは、女バスの副キャプテンに成り上がってしまったのだ、、、。

そして、ミーティング後。

「お疲れー、やっぱりAが副キャプだったね！」

『いや、私は驚きしかないんだけどね？！』

「えー、だってうちらに練習促すのAしかいないよ！」

「そうそう、うちらじゃ練習スムーズにいかないし！」

そんな話をしながら、部室で女バスが盛り上がっていると、

「あ、男バス終わったからシューティングしていいよー」

そう言って、男バスのマネージャーが部室に入ってきた。

よし、シュートの感覚忘れないように打ちに行くか。

先に帰るねー、という同級生に別れを告げ、私は体育館へ足を運んだ。