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声を聞いて、ハッとした。

嘘、なんで、どうして―

広「俺の女から手ぇ離せ。」

君がいるの…っ!!!

涙が溢れて止まらなかった。
待ち焦がれた相手が、目の前にいる。
視界が瞬く間に涙で滲んでいった。
瞬く君の瞳を。
言葉を紡ぎ出す口を。
その目に焼き付けていたいのに。
人形みたいに眠っていた君が目を覚ました。
夢、夢じゃないの―?

「ばかぁ…っ!!!」

広「悪ぃ、待たせちまって。」

スキンヘッドが広斗の拳を食らう。
体を動かすのが辛いのか、
吹っ飛んだスキンヘッドを前に
その美しい顔を歪ませた。

広斗が私の縄をほどいた。
そのとたん私の中の何かがぷつりと切れて
迷子になった幼稚園児みたいに…
身体中の水分が枯れ果ててしまうくらい
号泣した。

「ばか、どうして、っ
どうして、ひとりに、っしたの、っ」

広「約束、破って悪かった。
もう一人にしねぇから。
…とにかく今は逃げるぞ。」

病院から出てきたばっかで、
まるで手足の動かし方を忘れたみたいに
広斗がふらついた。
まだ弱ってるのに守ってもらって、
私も今は涙をこらえた。
しっかりと広斗を支えて足が向く方へと
誘導していく。

不思議なことにスキンヘッドは
もう追っては来なかった。
うちどころでも悪く気絶してるんじゃ と
思い直して、バイクの
運転席に乗ろうとする広斗を制した。

「広斗、だめ。
また事故起こして
一人にしたりなんかしたら
今度は私、死ぬから。」

広「…気が強いとこはかわってねぇな」

苦しそうに息をしている。
私は運転席に乗って、広斗の
フルフェイスヘルメットを被った。
広斗の鋭く感覚を支配するような
スパイシーな香りがした。
広斗の手が離れないように
しっかりと片手でつかんで。
勢いよくバイクを発進させた。

レイにゃんより→←33 /?/



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設定タグ:HiGH&LOW , 雨宮兄弟 , 雨宮広斗   
作品ジャンル:タレント
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雨宮 零(プロフ) - チャンスさん» ありがとうございます!楽しみにしていただけて、とても光栄です。 (2016年6月25日 0時) (携帯から) (レス) id: 093814bcbe (このIDを非表示/違反報告)
チャンス - めちゃめちゃ気になります! 更新待っています!!!! 楽しみ〜!! (2016年6月24日 21時) (レス) id: 3a1af415ef (このIDを非表示/違反報告)
雨宮 零(プロフ) - 李音さん» ありがとうございます!!私自身特に力を入れて書いている作品ですので、そう言っていただけるととても嬉しいです」 (2016年6月21日 23時) (携帯から) (レス) id: 093814bcbe (このIDを非表示/違反報告)
李音 - とても続きが楽しみです^_^ (2016年6月21日 11時) (レス) id: ab1cbbe938 (このIDを非表示/違反報告)
REI*CAT√3JSB_Omi(プロフ) - yuukaさん» ありがとうございます!!律儀なコメント、大変ありがたいです。期待に応えられるよう、精一杯頑張ります!! (2016年5月3日 23時) (携帯から) (レス) id: 093814bcbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイにゃん | 作成日時:2016年4月27日 1時

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