それぞれの言い分3 ページ26
私は悪くない
だってあんな事を言うマンちゃんが悪いんだから
俺は悪くない
確かにAに苦になる様な事を言ったかもしれんけど先に感情的になって自分の意見を振りまいたのはAや
やからAが悪い
Aside
戦争が終わって日常へと戻る
今回は手強くてみんなそれぞれ小さくとも大きくとも傷を負った
私は敵に囲まれて全治1ヶ月の傷を負ってしまった
ほとんどその傷も癒えた時マンちゃんに話があると部屋に呼び出された
別れようと言われるかもしれない
心臓は嫌に高鳴っていた
『どうしたの...？マンちゃん』
｢Aには酷になる事を言うかもしれんけど聞いてな｣
真剣な顔をしてそんな事を言うものだから生唾を飲み込む
｢Aに、戦争に出ないでほしい｣
『......は？』
耳を疑った
言葉が出なかった
｢Aは女の子やし
Aの分まで俺が動くし
女の子に汚れた仕事、戦場に立って欲しくない
そしてなにより
今回みたいに傷ついて欲しくないんや｣
胸がきゅんと痛くなる様で
喉がじりじりと焼ける様で
頭をがんっと殴られた様で
頭の中が真っ白に変わっていった
『ふざけないで...』
｢は？｣
『ふざけないでよ！！』
口から感情的になった言葉が飛び出す
頭だって良く回らなくて
ただ泣きそうで苦しくて思いっきり叫んだ
『私だって好きで女に産まれたわけじゃない！！
マンちゃん達と、みんなと一緒に戦いたい！！
傷つく！？そんなのこの国に、グルッペンに忠誠を誓った時点で怖くも何ともない！
死ぬのなんて怖くない！！
別にいつ死んだっていい！』
はぁはぁと肩で息をする
気づいたら立ち上がっていた
俯いたマンちゃんの顔は伺えなかった
｢...なんでそんな事言うん
なんでそんな事言うんや！
戦場で戦ってきた仲間に、必死に生きようとしたヤツらに謝れ！
殺めてきたヤツらに謝れｯ！｣
マンちゃんも立ち上がって私より目線が高くなる
いつも柔らかい瞳は殺気で満ちていた
見下す様な挑発的な視線に全身の血がカッとなる
『あぁ謝るわよ！誰にだって謝ってやるわ！
けどマンちゃんも私に謝ってよ！！』
｢はぁ！？なんでやねん！！｣
『何でもなにもないよ！！謝って！』
｢出てけｯ！今すぐ出ていけｯ！
俺の視界に入るなっ！！｣
マンちゃんの言葉に私はすぐさま背を向けて扉から出た
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるる - 面白かったです！ (2022年6月30日 22時) (
レス) @page30 id: 17fa19fa87 (このIDを非表示/違反報告)
美奈花(プロフ) - 陽夏さん» そう言っていただきとても嬉しいです！こちらこそ読んでいただきありがとうございました (2018年4月6日 23時) (レス) id: bf98cceb63 (このIDを非表示/違反報告)
陽夏 - 一気読みさせていただきました！！！泣いてるマンちゃんを見て読んでる私も一緒に泣いてました…笑 凄くい作品でした。ありがとうございました。 (2018年4月6日 6時) (レス) id: 50c7488d12 (このIDを非表示/違反報告)
美奈花(プロフ) - アルラカルラさん» ありがとう！リクエストも待っとるなw (2018年2月4日 12時) (レス) id: bf98cceb63 (このIDを非表示/違反報告)
アルラカルラ(プロフ) - 完結お疲れ様〜！！めっちゃ面白かったよ〜！リクエストはTwitterですると思う！とりま完結の余韻にわいは浸ってるわw (2018年2月4日 11時) (レス) id: 0913d50311 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美奈花 | 作成日時：2017年12月25日 13時
