長い悪夢の救世主【wrwrd】 (ページ7)

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7夜目ページ7

｢ほんっとありえないんだけど！お姉ちゃんのせいで...私は！｣

ごめん、ごめんナノ
大好きだったのに、ごめんなさい

｢A、お前さえ居なければこんな事にはならなかったんだ｣

お父さん...
産まれてしまってごめんなさい

｢あぁ、なんで私はこんな子を産んだのかしら...ナノちゃんだけで私達は幸せだったのに...｣

私が居たからこんな事になってしまってごめんなさい
お母さん、こんな子でごめん

真っ暗な中で家族の姿が浮かんでは消える

掴もうとしても掴めなくて

掴む勇気すらも、もう湧いてこなくて

大好きだった家族のみんな

私のせいでめちゃくちゃししてしまってごめんなさい

□

□□

｢はｯ...ぁ....｣

息苦しくて目が覚める

真っ白い天井が目に写った
消毒液の匂いがする

消毒液......？

私が過ごしてる所は消毒液の匂いなんてしない
もう部屋にこべりついてしまった鉄の匂いだ

それに、手も足も重くない

重い体を持ち上げて見てみれば手枷も足枷も付いていなかった

そういえば今私が寝ている所は真っ白でふわふわなベットだ

こんなの、いつからか遠い昔から使ってない

自分で起きる

こんな事もありえない

いつもは痛みで起きる

殴られて、水をかけられて、切られて

今日はどれでもない、自分で起きた

なんか、酷い夢を見ていた気がする

｢ｯ......｣

強く頭が痛んだ

ん？

複数人の人の足音と話声がする

＿＿＿殴られる....！！

私はもう一度布団の中へ戻った

.